大井ウエスト試合結果  

第19回ふじみ野市秋季大会


 1回戦   準決勝   決勝   閉会式 

 [1回戦] 11月27日(日) 西原小学校 13時15分〜

チーム 1 2 3 4 5 6 7
大井ウエスト 1 0 2 0 0 0 0 3
上福岡パワーズ 0 0 0 0 0 0 1 1

勝利投手:松原寛太  本塁打:松原寛太

戦況: 近年に無い低打率のウエストは、堅い守備とピッチャーの頑張りでなんとか勝ってきています。あれもこれもと欲張るのは、過ぎたる欲望でしょう。5年生大会で優勝した上福岡パワーズは、その勢いのままウエストを食ってやるゾという勢いで臨んでいる感じ、本田監督のメラメラ燃える闘争心を感じましたが、抑えて抑えて、努めて冷静に対処しようと言うのがコチラの方針でした。どうせウエストは打てないし、それでも寛太が投げれば2点から3点取れば勝てると計算できますから、相手が余程スゴイピッチャーでなければ大丈夫と言うところ、市内大会ですからかって知ったる相手、余裕で臨みました。パワーズ先発は本田主将、ウエストはこういう緩い球のピッチャーに弱いのですが、やはり1、2番簡単に2アウト、しかし3番寛太が左へ流し打ってレフトオーバー、その足を生かしてホームラン。その裏1番籏生選手にぶつけ、2番中嶋選手にレフト前ヒット、3番庄子選手のファーストゴロで1死2、3塁のピンチ、4番釜石選手のピッチャーゴロ、本塁送球タッチアウト、5番矢野選手サードフライでピンチを脱しました。しかし明らかに前日の埼玉西部秋季選抜大会ダブルの死闘の影響があると見えて、寛太にはいつもの球威がありません。「球が走ってないな」と冨士川監督がつぶやきます。その後3回表には康平がセンターライナーエラーで出て2盗、3盗、斗空のピッチャーゴロで生還、2死ランナー無しで打席には寛太、するとピッチャー釜石に交代、四球選び2盗、ジョーがライトへヒットして寛太還って3-0、4回表にはまたマウンドに本田を戻し、5回表2死3塁で寛太の場面ではピッチャー矢野、寛太四球でジョーキャッチャーフライで逸機、すると5回表からまたマウンドに本田を戻すという、ガッツナインの渡邊監督が南部秋季大会準決勝で見せたような寛太対策ワンポイントリリーフに似た打ち手、何が何でもという本田監督必死の采配でした。7回裏矢野のライトオーバーヒットで代走坂本、2死となりましたが8番のところで代打香林、レフト前ヒットで1点返され、さらに9番嘉儀またヒット、この日は3打数3安打、さらに1番籏生もライトへヒット、3連打で満塁のピンチ、最後はショートゴロ、2塁送球封殺でゲームセット、ウエスト2単打1本塁打に対し、パワーズ7安打、球が走らなくても7回72球で打たせて守った試合でした。三振は2個と珍しく少ないのですが、それだけ打たせたということ、そのほうが省エネです。

 [準決勝] 12月10日(土) 上野台小学校 9時〜

チーム 1 2 3 4 5 6 7 TB
大井少年ファイターズ 0 4 0 1 0 0 0 5 1 6
大井ウエスト 3 1 0 0 0 0 1 5 2X 7X

勝利投手:松原寛太 本塁打:新井勇斗

戦況: ウエストは過去大井少年ファイターズに2勝1敗、4月23日のふじみ野市春季大会で1-3負け、その後は、6月12日埼玉西部夏季大会3回戦で8−0、9月3日毛呂山町長杯大会決勝で9−1と圧勝しています。大井少年ファイターズとしては何としても接戦に持ち込んで、打ち勝つ作戦を練っていたはずです。この日の試合は大井少年ファイターズ先攻、1回表1番渡邊主将ファウル5本粘って9球目空振り三振でしたが、何としても出るぞと言う気迫が感じられました。今年のウエストにはこういう粘れるバッターが居ません。寛太が根負けせずストライクを投げ込んだのは見事でした。この選手を出すと俊足で走塁も上手く、キャプテンですからチームが乗るので、絶対に出したくない選手でした。2番岩本選手は強打者、ストライク、ファウル、見逃し三振、3番古寺選手、足が速いのでこれまた絶対に出したくない選手、警戒して歩かせました。迎えるは4番星野選手、見逃し三振、四球以外はすべて三振という寛太らしいスタートでした。1回裏のウエストの攻撃、ピッチャーはエース岩本、祐茉がフルカウントから選んで歩き、斗空への2球目に2盗、追い込まれてから1球ファウル、3球ボールが続き、フルカウントから打ってキャッチャーフライ1アウト、寛太への2球目に祐茉3盗、寛太は打ってセカンドゴロ、祐茉本塁へ突っ込んでホームイン、前進守備でもピッチャーゴロ以外なら祐茉の足ならこれでOK、セカンド捕って1塁送球、セーフ!足が速い、ジョーへの1球目に寛太2盗、ウエスト得意の足攻です。ジョーは2-2からレフトフライで2アウト、聖への1球目に寛太3盗、聖は結局四球で2死1、3塁、6番柚の打球はセンター前へ、俊足強肩守備の上手い古寺、簡単にセンターゴロを奪える野手ですが、その前にポトリと落ちました、守備が上手いだけに突っ込んできて、ダイビングキャッチできず、この間に寛太、聖相次いでホームインしました。柚も2盗し、蓮の打席でパスボールがあって3塁へ、そして蓮もフルカウントから四球、たまらず大井少年ファイターズはピッチャー交代、1⇔6交換、渡邊主将がマウンドへ、大井ブルーウィングス戦では緩急入り混ぜて素晴らしいコントロールで競り勝った立役者です。柊哉キャッチャーフライ、2球でチェンジ、二者残塁でしたが、ウエスト良い形で3点先制、この試合も圧勝か?
ところが2回表、5番湯浅選手が三遊間内野安打、6番金子選手は空振り三振に倒れましたが、このときに湯浅選手2盗、7番山田選手に1ストライクからボール三つ、アレ?何かヘンだぞ、結局四球、どうも鼻血みたいです、タイムとって鼻にティッシュ詰めて再開、打席には8番新井選手、しかしストライクが入りません、ボール三つ、ダメダコリャ、前代未聞の鼻血降板となりました。ロスタイム3分と通知がありました。ピッチャーはジョーに交代、寛太はレフトへ、レフトから祐茉がショートへ、しかし全く準備も無しに突然1死1、2塁ボール3での登板、いくらジョーでもジョーダンじゃない、四球で満塁、9番田中選手の打球をファースト捕って併殺狙ったのが野選で二者ホームイン、1死1、2塁で1番渡邊主将、いやなバッターです、フルカウントからショートゴロが内野安打となって満塁!2番岩本選手の当たりはセンターとライトの間にポトリ、二者ホームインして4−3、逆転されました。決して良い当たりではなくても、やはり流れとはこういうもの、不運もあってというところですが、野球は流れで、こうなるものなのです。ライトから本塁への送球の間に岩本選手2塁へ到達して、またしても1死2、3塁、迎えた怖い古寺選手にいきなりぶつけました。やはり心穏やかでなかったのでしょう。打ってやるゾ〜〜〜と打ち気満々だった古寺選手、憤懣やるかたない感じで1塁へ、ゴメンネ、1死満塁、どうにも止まらない、という感じでピンチ、ピンチ、迎えるは4番星野選手、ここで打たれたら完全に大井少年ファイターズに怒涛のように流れが行って大敗する可能性すらあります。ファウル後の2球目、ピッチャーゴロ、1→2→3の絵に描いたようなホームゲッツーでピンチを切り抜けました。2回裏康平がフルカウントから四球を選んで2盗、祐茉が追い込まれながらレフト線打ち上げて、コース良く落ちて二塁打となってすかさず同点に追い着きました。これで流れを取り戻したか?しかし斗空空振り三振、寛太ピッチャーゴロで2死、祐茉は3塁へ進みましたが、期待の4番ジョーがズバッと見逃し三振、渡邊主将気迫のピッチングで勝ち越せません。
−−−鼻血降板なんてこれまでの寛太にはありませんでした。子供は粘膜が薄いので鼻血が出易いのですが、特に空気が乾燥してくる冬場には鼻血が出易くなるそうです。またチョコレートを食べるとカフェインが原因で鼻血が出易いとか、過剰なストレスで血圧が瞬間的に上がって出ることもあるようです。実は鼻にティッシュを詰めるのは良くないようですよ、ティッシュを外すときに再び粘膜を痛めるからです。鼻をつまんで3〜5分、じっとしていれば自然に止まるそうですが、試合中そんなにノンビリできません−−−
3回から寛太が再びマウンドに向かいました。5番湯浅選手キャッチャーファウルフライ、6番金子選手ショートフライ、7番山田選手空振り三振、わずか7球の三者凡退、寛太本来のピッチングが戻りました。その裏ウエストは2死から蓮がセンターライナー、古寺選手思い切って突っ込みましたがショートバウンドキャッチのヒット、後続倒れ無得点。外野手が突っ込むというのは、まかり間違って後方へ逸らすと長打になりますから、リスクを伴うプレーです。センター古寺選手が突っ込んでショートバウンドキャッチする、上手い選手です。
4回表この回先頭の8番新井選手に1ストライク後の2球目、3塁線破られ、レフトが追いましたがブロックに当たってドンドン奥方向へバウンドする不運なホームランでまた1点先行されました。やはり流れはまだ大井少年ファイターズにあり、ということです。9番田中選手もショート内野安打で出て、俊足飛ばして2盗、しかし足に自信がある分リードも大きい、聖の2塁送球、戻れずタッチアウト、これで流れがややウエストに戻りました。4回裏には康平のセンターライナーを古寺選手が余裕のキャッチ、憎たらしいほど余裕しゃくしゃくで捕られました。続く祐茉の当りも芯で捉えた真正面ショートゴロ、斗空空振り三振の三者凡退、良い当たりが正面を突くというとき、流れは明らかに少年ファイターズにありと分かりました。しかし寛太は以降全くつけ入る隙がないような完璧なピッチング、一方ウエストも大井少年ファイターズ渡邊主将の緩急つけた素晴らしいピッチングの前に抑えられます。5回裏ジョーがレフトへヒットして2盗しましたが後続倒れ、6回裏には蓮がショートゴロエラーで出塁するも2盗謀って刺されました。4回表の1点が重くのしかかって、重苦しい雰囲気のまま、最終回を迎えました。
7回表の大井少年ファイターズは9番田中選手から、出してはいけないと力が入ってストレートの四球、俊足の良いランナー、ヤバイ!しかも迎えるはキャプテン渡邊、なんでも出来ます、田中選手俊足飛ばして2盗、打ってくるか、送ってくるか?1点追加されたら流れからして致命傷、ボール2からファウル!強攻だと見せかけて送って来るのでは?疑心暗鬼、イヤラシイ攻撃が得意のウエストは、つい相手のことも疑っちゃいます。しかし次の球もファウル、やはり大井少年ファイターズベンチは正統派、キャプテンへの信頼も絶大なのでしょう。次の球、ボール!フルカウントです。そして打った〜〜〜〜!センターライナー、斗空が落ち着いてキャッチして素早く2塁送球、ジョー捕って飛び出していたランナーが慌てて戻るも間に合わず併殺です。結果論ですがこれが勝敗を分けました。上に書いたように、良い当たりが正面を突くという場合は流れが相手に向いているということです。1死3塁ならピッチャーは暴投が怖い、強打者岩本選手であれば犠牲フライも有り得ます、2アウトランナー無しとなって、サードフライ、康平ガッチリ、チェンジ。結果論ですよ、渡邊主将の打球が少しでもズレていればタイムリーヒットです、更にかさにかかって攻められたかもしれません。これが野球の流れの不思議というものです。ましてやこの場面で併殺なんて願っても有り得ないことです。送って1死3塁でも寛太の力投で無得点の確率のほうがずっと高かったでしょう。さあ、7回裏ウエストは打順良く1番から、しかし祐茉フルカウントから空振り三振、斗空は2-2から空振り三振、連続三振で2死走者なし、渡邊主将は1回2死1、3塁のピンチで登板して以降、与四球は康平への1個のみ、失点はこの康平の得点のみ、ウエストは3安打、1エラー、1四球の5人しか出塁できず、7三振を喫しています。大井ブルーウィングス戦で見せた緩急冴え渡ったピッチングと同じ、抜いた球がストライクになるので振らざるを得ず、三振の山でした。

ジョーが執念の同点打!

しかしこれで万事休すとは思わないのが今年のウエスト、2死無走者でもまだウエストベンチは諦めません。3番寛太が出れば何とかなる、ボール、ボール、さすがに渡邊投手も力が入る、ストライク、ボール、そして次の球、ボール!寛太が出ました、寛太の四球は二塁打同然です。頼れる4番ジョーへの初球に2盗、外野へのヒットで同点です。しかしいかに4番と言えど、こういう緊張した場面で簡単にヒットなんて打てるものではありません。アウトになれば試合終了です。ボール2、ストライク1からバシッと打ってレフトへライナーが飛ぶ、三塁側の大井少年ファイターズ応援団から見れば「捕ってくれ!」と願ったでしょう。しかしウエストベンチから見るとヒットになる!と思いました。執念の打球に飛びついたレフト田中選手でしたが、ショートバウンドキャッチでした、上手いから後ろへ逸らさなかったのですが、寛太の足ですからホームインして同点、諦めない6年生の粘りは本当に見事、感動しました。流れは自らのバットでグイと手繰り寄せる、見事なキャプテンジョーの一打でした。5番聖はセカンドゴロでチェンジ、タイブレークとなりました。
実は今年ウエストはタイブレーク4戦全敗です。直近は西部選抜秋季大会決勝、これは抽選負けでしたが、抽選と言えど勝てません。ただこの試合もジョーが投げてサヨナラ負けのピンチをことごとく免れる姿は感動的でした。ワタシ負けないので・・・・

ファイターズベンチが見つめる中、ジョーが打った!
後ろでカッコ良く打撃フォームしている子がいますね

いや〜なタイブレーク、ただこれまでとは違う

 ウエストベンチにはいや〜な雰囲気が漂っていました。タイブレーク4戦全敗のゆえですが、大井少年ファイターズは3番古寺選手からのクリーンアップ、ウエストは6番柚から下位打線に向かう、ウエスト不利は否めませんが、救いは裏の攻撃ということです。西部選抜秋季大会決勝は先攻めでした。先の3戦はウエストが押して押して勝たなければならない試合からタイブレーク負けでしたが、最後の決勝戦はウエストが残塁の山、坂戸ロイヤルズが三振の山、坂戸ロイヤルズが必死の守りで耐えに耐えて、6回裏ついに同点に追い着いて7回決着せずという試合、すなわちタイブレークになった4戦すべてウエストが押しに押して勝たなければならない試合だったということです。だからタイブレークと聞くといや〜な気持ちになるのです。ただ、最後の1戦:西部選抜秋季大会決勝は少なくとも野球では負けなかった、ここが救いでした。そしてこのタイブレークはそれまでの4戦とは違って、ウエストが敗退寸前、執念で追い着いてのもの、これまでとは全く違います。
 無死満塁からのタイブレーク、3番古寺選手はキャッチャーファウルフライ、寛太が大きな声を出しました、聖が構えて大事に捕球しました。長打があるだけでなくチームバッティングのミート打法もできる選手だけに、助かりました。この場面、力むなというほうが酷でしょう。4番星野選手ショートゴロ、1塁送球2アウト、1点取られて2死2、3塁、5番湯浅選手は歩かせて2死満塁、6番金子選手と勝負、チャンスで度々打つ選手です。寛太はここぞというところで三振を奪える投手、三振狙え!・・・空振り三振で1点止まり、通常の1死満塁タイブレークはなかなか点が入らないものですが、無死満塁タイブレークでは2点までは最少同然です。

柚がサヨナラヒット!

 ウエストの攻撃は柚から、打率から見ると期待するほうが不自然、力があるのでホームラン5本打ってますが、ここはホームランなど要りません。外野へ1本ヒットを打ってくれれば、3塁寛太、2塁ジョーなのでサヨナラになります。1塁聖に「アンタは関係ナイよ」と大きな声で念を押しました。実は全く同じ場面で大きなリードで、キャッチャーからの牽制球タッチアウトになった前科があるのです。今度は聖もアヤシイ苦笑い浮かべながら頷く、ヨシ、ワカッテルな。柚にボールが三つ続きました。押し出しなら同点です。見逃し方に余裕があります。「打ちそうだな」25年スコアラーをやっていると何となく感じるものがあるのです。「打ってヤル〜」と力むとポップフライというのが多くなりますが、打席でリラックスしているときというのは良い結果になることが多いのです。渡邊投手は渾身の力を振り絞ってストライクを2球続けました。フルカウントからファウル、そして次の球打って打球はライトへ抜けました、寛太ホームイン、同点です、ジョーが3塁回る、ライト新井選手は1塁へ送球、これが逸れてサヨナラ、ライトゴロで1塁アウトでも同じ結果になったでしょう。柚の打球は内野を越えていますからサヨナラヒットと記録されます。よく「ライトゴロのはずなのに送球が悪かったのでライトのエラー」と勘違いする人がいますが、そもそもライトゴロなんて学童野球ならではのもので、普通はライトへ転がればヒットであって、たとえライトがファンブルしてもライトのエラーにはなりません。ヒットです。しかもこの場面、2塁ランナーがホームインしたら試合終了ですから、2アウトでない限りライトゴロアウトは無意味です。新井選手は本塁へ投げるしかなかったのです。柚は本当に良く打ってくれました。

ありがとう、大井少年ファイターズ

 大井少年ファイターズには口惜しい負けだったでしょう。あと一歩のところで勝利が逃げて行きました。ウエストは春季大会で負けました。そして秋季大会でも敗戦寸前まで追い詰められました。全力で闘いました。勝てばうれしい、負ければ口惜しい、力いっぱい戦ったら、それでいい、大井少年ファイターズ、ありがとう。しかし考えてみればふじみ野市春季大会決勝では、4点ビハインド2死走者無しから勝ったチームです。このとき上福岡第五クラブはまさか負けるなんて考えてもみなかったでしょう。4点リードで2アウトランナー無し、マウンドには好投のエース山根、まかり間違っても第五クラブが負けるなんて、観客サイドからも考えられませんでした。ウエストの6年生とベンチスタッフは閉会式で第三位表彰を受けるため東原小学校へ行ってこの試合を見ていました。4回で8-2ですよ。5回表に大井少年ファイターズが2点取って8-4として追いすがりますが、6回表2アウトランナー無しからの大逆転、代打の切り札の山田選手がヒット出塁してドラマが始まりました。代走三田村選手が起用され、第五クラブのまずい内野守備の間に好走塁でホームイン、しかし、とにかくあと1アウトで試合終了ですから、第五クラブベンチは「落ち着け、ランナーなんか関係ない、バッターを打ち取れ」と指示しました。その通りです、的確です。山根投手、心臓に毛の生えてる選手ですから(注:本人は後日「生えてません」と言っていました)、大きく深呼吸してバッターに対します。ここでキャプテン渡邊選手もヒット、3点差で塁上2人ランナーが居ます。強打者岩本選手がもし本塁打を打てば同点ですが、まさかそんなことは起きないだろうと思いました。ところが値千金の同点ホームラン!最後は4番星野選手の強烈な打球が外野に抜けて、見事逆転!ただ、3番古寺選手が気負わず右におっつけてヒットした出塁がポイントでした。打ちたいという気持ちが空回りしたらこういうヒットは出ません。古寺選手は余裕を持ってチームバッティング、右狙いでポーンとバットをボールにぶつけてジャストミート、ホームランがポンポン出る中で、「よ〜し、オレも」と考えるのがフツウなのに...これをこの日のウエスト戦でやられていたら結果は・・・?分かりませんでした。野球は最後まで何が起こるか分からないもの、最後まで諦めない気持ちが大切と教えてくれた試合でしたが、それでも10年に一度あるかないかのスゴイ試合でした。

人生には三つの坂・・・上り坂、下り坂、まさか

 まさか負けるなんて」と上で書きましたが、「まさか」とか「たまさか」という言葉は何なんでしょう。「たまさか」というのは「たまたま」と同じで、偶然に起きたことという意味です。「たま」は、「玉」などの漢字を宛て、本来は「有難きこと(=珍しいこと)」ということです。では「まさか」は?小泉純一郎元総理が言いましたね、「人生には三つの坂がある。上り坂、下り坂、そしてまさかである」・・・上り坂、つまり万事が好調で、何をやってもうまくいく時、下り坂、つまり不調に陥って思い通りにならない時、そして、三つ目の坂、これが“まさか”という坂です。この“まさかの坂”は急に出現し、予測不可能なものです。よく昔の人は「一寸先は闇」と言いましたね。人生好調な上り坂の時にまるでエアポケットに陥るように“まさかの坂”が出現して奈落の底に突き落とされたりします。また下り坂の時に、追い打ちをかけるように“まさかの坂”が現れて、これでもかという具合に決定的なダメージを頂いてしまうことがあります。“まさかの坂”は、人生にはつきものといっていいかもしれません。予測不可能な坂だからこそ、“まさか”なのです。これを防ぐ手立ては大変難しいですが、常に油断をしないことを心の戒めにするしかないかもしれません。

少年野球は人生の縮図・・・感動をありがとう

 大井少年ファイターズはあと一歩のところで勝利を逃したものの、上福岡第五クラブが陥った“まさかの坂”に比べればダメージは段違いです。少年野球は人生の縮図です。力を尽くして頑張って、結果が吉と出る場合もあれば凶と出る場合もあります。最後の最後まで諦めなければ“まさかの坂”が現れるかもしれません。普通はデータ通りになりますが、時にアリエナイことが起きます。負けて涙し、勝って涙し、それも厳しい練習があればこそ、人生で感動する場面なんて滅多にありませんが、少年野球ではそれがしょっちゅうあるんです、だから辞められません。ウエスト主題歌を今一度、

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負けて泣くより 勝って泣け
福田こうへい
雫石町観光大使
紅白歌合戦出場
時節は来ると 風がいう
弱音をはくな 強気になれよ
胸に聞こえる 蝉しぐれ

演歌部門カラオケリクエスト常に上位、全国の皆様が大井ウエストを応援してくれております


もうひとつの準決勝は・・・川合ランバー旗決勝のため朝霞第三中に移動したため見ていなかったのですが、審判として残った落合さん、丹下さんがふじみ野市秋季大会の試合終了後朝霞第三中に応援に来てくれて、結果を聞きました。鶴ヶ岡少年野球クラブが序盤打って3-0とリードしたが、終盤大井亀少クラブが2ホームランで4-3と逆転、5回裏鶴ヶ岡少年野球クラブは四球2個頂くも2アウトとなり、あと一人で時間切れ試合終了と思われたとき4番も四球で満塁、5番四球押し出しで同点、6番も四球押し出し〜サヨナラという、なんも言えねぇという終わり方になったようです。この試合もまさかだったんでしょうね。

チーム 1 2 3 4 5
大井亀少クラブ 0 0 0 1 3 4
鶴ヶ岡少年野球クラブ 1 0 2 0 2X 5


 [決勝] 12月11日(日) 西原小学校 9時半〜

チーム 1 2 3 4 5 6 7
大井ウエスト 0 0 2 0 0 0 3 5
鶴ヶ岡少年野球クラブ 0 0 0 0 0 0 0 0

勝利投手:松原寛太   本塁打:無し

戦況: 終盤神ってる鶴ヶ岡少年野球クラブは、またしても大井亀少クラブに神ってる勝利!乗ってるチームにはまともに相対したらやけどします。ここは消防団の出番です。さあ、ウエスト消防団は???・・・と書いていましたが、結果はご覧の通り。まさかはありませんでした。
先攻ウエストは鶴ヶ岡少年野球クラブエースの大野投手から祐茉が四球選び、2盗を狙いましたが奥村捕手に刺されました。祐茉が刺されるとは簡単には走れません。斗空がライト左へヒットして出ました。監督は「最後の最後の試合だから、とにかく全力でプレーしろ」と試合前に訓示しました。斗空は走りません。肩を見せられたからか?寛太がフルカウントから歩いて、ジョーへの初球、サインが出ました、ダブルスチール!思い切ってやれば成功します。ジョーはストレートの四球で満塁、聖は空振り三振で2アウト、柚への2球目パスボール、斗空突っ込む、奥村捕手ボールを拾って本塁へ戻りタッチ、アウト〜〜〜!その裏マウンドには前日2試合連投の寛太、疲れているでしょうが、泣いても笑っても今期最終戦、投げるなと言われたって投げますと言うでしょう。鶴ヶ岡少年野球クラブの先頭打者はふじみ野クラブでバッテリーを組んだ川尻主将、いきなりぶつけました、ゴメンネ。やはり疲れでコントロールままならないのか?とチョッピリ不安。2番も歩かせました、アレアレ?3番は5年生ながら強打者の山田選手、「レフト行くぞ〜」と声掛けたら本当にレフトフライ、4番はこれまた強打者大野(投手)、寛太スイッチが入りました。三球三振!5番奥村(捕手)、ココまでが怖い打線、ストレートの四球、どうしたんでしょう?2死満塁として6番、ピッチャーゴロで三者残塁、切り抜けました。
2回表、1死後蓮がセンター前ヒット、柊哉が送りましたが、康平サードゴロで無得点。その裏鶴少クラブ7番から三者凡退。
3回表、祐茉初球デッドボール、2盗して、ピッチャーの2塁牽制がセンターへ抜けて3塁へ、斗空はフルカウントから選んですぐ2盗、無死2、3塁で寛太、これはもう点が入らないはずが無いと言う打順、しかし寛太ピッチャーゴロで祐茉本塁タッチアウト!これは無理ですね、ピッチャーゴロ以外なら突っ込んで良いけれど、でもランナー交換でそれも良し、ジョーへの初球に寛太2盗して1死2、3塁、ジョー打って、1塁後方へのフライ、ポトリ、シ、シブイ...2点打、それでもタイムリーはタイムリー、さすが4番。5、6番セカンドゴロで2点止まり。その裏鶴少クラブ1番川尻主将にレフトへ綺麗にヒットを打たれ、2番送り、3番山田選手レフトフライ、4番大野選手空振り三振、1回と全く同じ。
4回表、蓮が死球出塁、しかし後続絶たれました。4回裏ライトには幸也が入り、寛太は6球で三者凡退に仕留めました。
5回表、1死後寛太が四球出塁して2盗、ジョーセカンドゴロ、1塁送球アウト、寛太は一気に3塁蹴って本塁狙いましたが、ファースト山田→キャッチャー奥村転送、タッチアウト!まあいいじゃないですか、攻めの走塁。その裏寛太は9球で三者凡退に仕留めました。
6回表聖がセンターへクリーンヒット、柚はフルカウントから四球、99球大野投手限界と見たか、投手交代、1⇔3交換、5年生のエース山田投手登板、この選手は好投手です。蓮が送りバント、しかし速球に押されて浮いてしまい、山田投手ダッシュしてキャッチ、1アウト、幸也の送りバントは成功、2死2、3塁で康平に期待しましたが、ピッチャーゴロで二者残塁。ナイスリリーフでした。6回裏1死後3番山田選手が左中間に2塁打、4番サードフライ、5番センターフライ、さすがは寛太。
さあいよいよ最終回、ウエストは1番から、祐茉四球出塁、斗空がライトへヒットして祐茉は一気に3塁へ、斗空2盗して無死2、3塁で寛太、3回表と全く同じ場面です、そしてピッチャーゴロ、これまた3回表と全く同じ、今度は祐茉突っ込みません、さあ頼りになる4番ジョー、しかし山田投手ストライクが入りません、体からメラメラ燃える闘志が発してフレアとなって伝わっているのか、ボール3からデッドボール!満塁です。聖はボール1ストライク2から打ってピッチャーゴロ、待ってました、ホームゲッツーだ、と思ったでしょう、ット、ト、トットット、お手玉、しょうがない、1塁送球2死2、3塁、1点追加しました。柚は仁王のような顔がコワイのか四球でまた満塁、終盤当りが出て来た4年生蓮です。打ってレフト線2塁打、2者ホームインして5-0、幸也サードゴロ、チェンジ。7回裏マウンドにはジョーが向かいます、不動のエース寛太の存在で登板機会は抑えられましたが、この1年キャプテンとして頑張ってくれました。冨士川監督が感謝を込めて最後はジョーを投げさせると決めていたのでしょう。ただし寛太には最後のひとりはお前に任せるから、と説得したようです。それでもジョーは21試合目です。エースではなくても21試合投げているとはすごいですね。そして7勝1敗です。勝率はウエスト歴代トップです。寛太が居なければエースとして立派な成績を上げたでしょう。その1敗も東入間春季大会準々決勝で寛太をリリーフして、勝瀬キッズの丹羽投手と投げ合って、タイブレークまでもつれ込み、自責点ゼロの負け投手となったものです。6番打者をサードゴロ1アウト、7番打者をショートゴロ、ところが祐茉の1塁送球を柚がポロリ、どうしたことか?鶴少クラブは代打を送ります。ファーストファウルフライ、今度は柚ガッチリで2死となって、冨士川監督出ます、ピッチャー交代寛太がマウンドへ、ポンポンストライクを取ったのに4球ボールが続いて歩かせました。さすがに気がはやったのか、鼻血ぶー出なければ良いが・・・、いや鶴少クラブキャプテン川尻と勝負したかったか?ボール2ストライク1からショートゴロ、ジョーが捕球してセカンド蓮へトス、試合終了!

冒頭ウエスト消防団と書いたのは、どんなに強いチームでも乗ってるチームでも、守って相手の燃える闘志を消すことが出来れば勝てる、野球はまず第一が守りだ、という意味です。それにしても完封とはスゴイ!今期優勝4回の決勝戦は1点、1点、0点、0点です。これはスゴイ。


スコアラーは12月11日(日)午後1時半から東京海洋大学品川キャンパスで会合があるため、試合終了後直ちに移動しました

優勝…喜びの Cap throw



優勝記念写真


逆光で撮った写真だけにかえって顔がひさしの陰にならず明るく写ってますね

 閉会式 12月11日(日) 西原小学校

閉会式の模様はふじみ野市少年野球連盟のホームページに詳しく掲載されています


柏木会長から賞状を頂く水上康平

優勝旗を受けるキャプテンジョー


お母さんたちと喜びの記念写真(デカイツラは未来)

いや〜 楽しい1年でしたね


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