スコアラーの目2023    澤 藤 隆 一

 2023年の大井ウエストはスタート時点で6年生7人、5年生3人、4年生ゼロ、3年生以下若干という体制でスタート。第10回松本旗大会開会式での平林大和主将選手宣誓には素晴らしいとの称賛が各所から溢れました。1回戦、2回戦と勝ち進み準々決勝を迎えた時点で、もはやふじみ野市のチームはJFGが鶴ヶ島イーストに3回コールド負けして、残ったのはウエストだけでした。これは負けられない、しかし相手は川越の強豪南古谷レーダース、頑張らなくちゃ。

チーム 第10回松本旗争奪少年野球大会準々決勝 2023年7月2日(土)東原小学校9時56分〜11時26分(給水タイム含む)
勝利投手:井上真希 本塁打:遠藤 城(グランドスラム)
南古谷レーダース
大井ウエスト ×

 ウエストは真希が3個のデッドボールで2点与える不安な立ち上がり、2回以降はヒット1本に抑えるナイスピッチング、6回77球2安打5奪三振1四球3死球の、いつにない投球で勝利投手、4四死球では好投とは言えませんが、このヒトの場合はナイスなのです。攻撃は1回裏大和と壮汰のセンター前クリーンヒットが得点に結びつかず、2回裏陽樹がサードゴロ1塁悪送球で生き、二死になるも四球で満塁、ここで城が左中間に満塁ホームランを放ち一気に逆転しました。5回裏、輝がレフト前ヒットして2盗、歩夢のショートゴロで3塁に暴走〜結果野選となって一死1、3塁、陽樹の初球スクイズ;空振り、捕手は盗塁刺そうと2塁送球、3塁ランナーホームインして歩夢も2塁セーフ、しかし次の球歩夢が3盗狙ってタッチアウト、2023年度のウエストを象徴する展開でした。盗塁、暴走、スクイズ空振り、それでも点が入る、意外な攻撃に相手が翻弄される・・・珍プレーの連続。

チーム 第31回ふじみ野市春季リーグ戦大会G-6戦 2023年7月22日(土)上野台小学校9時00分〜10時47分(給水タイム含む) 勝利投手:井上真希 本塁打:加藤智丸×2、ツヒー葵生(JFG)
大井ウエスト
上福岡JFG

 JFGの投手は不動の加藤智丸君、ところがこの日は不調、1回表2四球2死球壮汰の犠牲フライにエラーもあって無安打で3点GET。ウエスト先発真希は3回まで40球無失点。4回表先頭陽樹が左中間ライナーヒットで出て二死3塁から大和のヒットで生還、3塁に進んだ大和もボークで生還5−0、城はセンターオーバーの三塁打放つも壮汰見逃し三振チェンジ。その裏加藤君にセンターオーバーソロホームラン打たれ、なおもヒット、四球で二死2、3塁のピンチ、なんとか切り抜けました。5回裏には二死からツヒー君に右中間ソロホームラン、下平君を歩かせて加藤君にレフトオーバー2ランホームラン喫し5-4と1点差に迫られました。6回表二死から大和のセカンドゴロトンネル、一気に生還、城もサードゴロ1塁送球悪く生きて、2盗、3盗、壮汰のレフト前クリーンヒットで7−4、その裏三者凡退で締めて真希106球の勝ち投手、優勝が見えてきました。ウエストノーエラー、JFGはトンネル1、1塁送球エラー3個ですが、ファーストの差が歴然、ウエストも1塁送球が高かったりショートバウンドが結構有りましたが、輝がスポスポ捕りました。
 上記2試合はウエストが珍しく良かったときのもの、今期のウエストは最後まで珍プレー連続でした。最終的に20勝18敗の戦績でしたが、9月3日の東入間秋季大会1回戦の敗戦を最後に輝がチームを去り、6年生6人となって以降は3勝6敗でした。主将の平林大和は最終戦前に打率4割をずっとキープしていましたが、ブルー田村投手の好投で3割8分6厘で終了するも守備の要として頑張りました。梅森壮汰は7月までは5割越えの高打率、最終戦で1分落として3割7分2厘で終了、打点王でチームに貢献、捕手として皆に声掛けチームをまとめました。遠藤城は盗塁王、首位打者です。盗塁61はウエスト歴代第三位です。三振わずか3個だったのが最終戦で3打席3三振、4割3分7厘から4割1分9厘に落として終了、サードで活躍、投手としても4勝2敗でした。稲垣歩夢はダントツ死球が多く、いろいろなポジション務め、捕手も経験しました。ここぞというところで打ったりしました。古賀陽樹は打撃、守備ともイマイチでしたが、気合を入れて頑張る姿はチームメートを勇気づけました。最終戦で皆打率を落とす中で、唯一本塁打と二塁打の2―2で2割8分2厘から打率3割に乗せたのが井上真希、持ってますね。本塁打王で、エースとして13勝13敗、防御率5.25、ちょっと四死球が多過ぎて、バックの緊張が保てなかったのが残念でした。最終戦でも、ブルー田村投手の6回63球無四球の素晴らしいピッチングに対し、108球被安打4、与四球8死球1の苦しい投球、それでも3−1というゲームが出来たのは、最終戦でみんな必死になって守ったからです。やはり野球は思いやり、みんなでやるものだということをつくづく実感した試合でした。コロナにインフルエンザの感染症で、埼玉南部秋季大会棄権もありました。まあ、よく頑張った!でいいか...