スコアラーの目２０２１ 　　　澤 藤 隆 一

　２０２１年の大井ウエストはスタート時点で６年生が２人、５年生が２人だけ、あとは４年生という体制でスタート。試合で勝とうと思っても難しいですね。初試合は３月２７日のふじみ野市春季リーグ戦、上福岡パワーズに９―０、５回コールド負け。陽斗が先発して、先頭打者ヒット、暴投、四球、四球で無死満塁、だめだコリャ、幸太郎救援、陽斗はファーストへ、捕手虎輝、初球パスボールで1点、サードゴロの間に２点目、５番空振り三振〜振り逃げ、１塁送球の間に３点目、この後は省略しますが幸太郎は被安打３、奪三振７ながら与四球５が響いて６失点（自責点２）。攻撃は６四死球頂きながらけん制他で塁上死４、ノーヒットノーラン負けでした。この後も大敗続きで、５月１５日の最終第８戦大井少年ファイターズに３回１４−１２初勝利。この試合も陽斗先発して１回打者９人被安打４与四球５、８失点（自責点６）で１アウトしか取れずに降板したものの、幸太郎のソロホームラン、陽斗の３打数２安打３打点などで打ち勝ちました。ファイターズはスクイズや送りバント、ウエストの倍の８盗塁など野球の形は良かったのですがウエストに打ち負けました。６月１３日の松本旗大会では２週前の埼玉西部夏季大会１回戦で３−２０と大敗している富士見スピリッツと再び対戦、同じく陽斗の完投ですが、１−５と珍しく小差、これは陽斗が二塁打１本に抑え、７四死球で失点しましたが力投したためです。しかしこの試合もノーヒットだったので勝ち目はありませんでした。１０月１６日の鈴木杯１回戦では霞ヶ関イーグルスに４回７三振の完全試合を食らい、１１月２０日のふじみ野市秋季Ａリーグの大井少年ファイターズ戦では草田審判部長に「裏決勝」などと言われてしまいました。今期１勝対０勝の対戦だからですが、ウエストは今期２勝目を目指していました。

　先攻ウエストは初回無死満塁で４番陽斗、５番蓮大が連続空振り三振、真希ピッチャーゴロで無得点(>_<)　２点先制された２回表２アウトから幸太郎のタイムリーや相手のワイルドピッチで４点頂いて逆転しました。４-３とリードして４回表幸太郎の二塁打と陽斗のタイムリーで５−３とリードを拡げ、３、４回３人ずつで打ち取っていますからこれは勝てると思いました。５回表二死１、３塁から虎輝のイイ当たりがショートライナー、ダメ押しならず。５回裏１番に粘られ歩かせるも１アウト取りあと二人というところでテキサスヒットとピッチャーフライポトリのエラーで満塁となり、５番打者に左中間ライナーの決勝サヨナラ打を打たれました。ファイターズの大フィーバー見ながらガックリ．．．
さあ泣いても笑っても今期最終、北岡杯です。開会式はコロナ禍で中止です。

　ウエストは幸太郎先発、相手女主将を空振り三振に打ち取る上々スタートながら２番歩かせ３番のヒットで先制されました。その裏内野安打の大和を陽斗の内野安打で返すも陽斗けん制アウト。２回表先頭打者見逃し三振、次歩かせて１回と同じパターン、２盗、３盗、虎輝の三塁悪送球で１点、２アウト後１、２番連続四球、だめだコリャ、救援した蓮大ですがパスボールと走者一掃３ランでこの回５点、ウエストは３回裏陽斗のタイムリーと相手エラーで２点返しましたが、相手３安打を上回る７安打放ちながら７残塁拙攻で敗北、勝てた試合でした。しかし蓮大の投球は来年への希望です。
　主将の及川幸太郎は最終戦前に打率３割８分５厘、直近打撃絶好調で、１本ヒットが出たら、１個四球を選んでいれば目標の３割５分を上回り目標を達成できます。これは大丈夫だろうと思っていましたが、３打席で見逃し三振、ファーストファウルフライ、空振り三振の３−０で３割４分５厘に終わりました。渡辺陽斗は最終戦前に打率３割ちょうど、長打率、四球率、三振率、出塁率、得点率すべてにおいて幸太郎を下回っています。上回るのは打点だけ、しかし最終戦で１打席目ボテゴロヒットを皮切りに３打数３安打、なんと打率は一気に３割６分４厘に跳ね上がり幸太郎を抜きました。ただし３出塁ながらけん制アウト、２残塁で無得点というところがいかにも陽斗でした。二人だけの６年生、なかなか上に伸びない幸太郎、高音魅力一転声変わりして上に伸びた陽斗、投手としてはいずれも無勝利で防御率は口に出すのもはばかられます。ウエスト史上最少勝利で終わりましたが、６年生打率は３割５分５厘で史上最高でした。何事も、すべてが良いことはなく、すべてが悪いこともありません。コロナ禍で苦しかった二人ですが、頑張りました。いつかきっと報われます。