スコアラーの目２０１８ 　　　澤 藤 隆 一

２０１８年の大井ウエストはスタート時点で６年生が４人、５年生も４人、すなわち４年生から１人入れれば試合が出来るということで、年間勝利２０勝、優勝１回を目標としました。しかし６年生一人が早々に来なくなり、結局試合には出ませんでした。お兄ちゃんがウエストで活躍し、ふじみ野リトルシニアでもキャプテンを務めていたのに弟は来ません。残念ですがしょうがありません。しかも５年生で最も経験豊かな子も転校で３年生の弟と共に途中で退部しました。結局６年生３人、５年生３人、４年生３人で戦うしかなくなりましたが、それでも優勝は出来なかったものの２０勝２０敗で目標勝利数は達成できました。それというのもチーム一丸となって頑張ったからです。体力差でどうしようもない試合もありましたが、ウエスト史上最低成績から１年後、良く頑張ったと言えます。序盤のふじみ野市春季大会では５勝３敗で４位、優勝した上福岡ＪＦＧに唯一黒星をつけました。富士見市親善大会、埼玉南部春季大会共に二回戦敗退でしたが、強豪と当たって仕方無い負けでした。しかし中盤はいまひとつ調子が出ません。合宿前の前半戦は１１勝１３敗と負け越しでの折り返しとなりました。後半戦は各チームとも６年生がグンと体がデカクなるため打撃力が向上して、打撃戦となるものです。しかしウエストは全体に非力で、チーム構成からして致し方無いと言えますが、これをカバーしたのが将吾のピッチングです。前半苦しんだ制球も走り込みで良くなり、ストライクを取りに行って打たれるパターンも、思い切って投げられるようになったことで、強打者でも打てないスゴイピッチャーになりました。しかしいくらピッチャーが抑えても、相手より1点多く取らなければ勝てないのが野球です。そこで冨士川監督は体力付けなければ勝てないということで、昼ご飯以外のときにもおにぎりを食べさせてパワーを付けさせようとしました。後半戦では次々と前半戦で負けたチームにリベンジしました。富士見エンゼルス、高階キングス、大井少年ファイターズ．．．果たせなかったのは上福岡第五クラブ、大井亀少クラブ、坂戸ロイヤルズでしょうか。しかしいずれもあと一歩のところまで追い詰めました。強豪相手に、西埼玉少年野球に５−６、鶴小ニュースカイヤーズに６−７、坂戸ロイヤルズに５−６ですよ。春に完封負けした上福岡第五クラブに秋は１−２、最終戦北岡杯では奪三振１４、三塁踏ませないピッチングで０−０タイブレークの末サヨナラ負けでした。敢えて１戦印象的な試合を挙げるとすれば、西武選抜三回戦です。

　ウエストは大井少年ファイターズにちょうど８ヶ月前の３月１１日ふじみ野市春季大会で将吾が投げて１−９、５回コールド負けしています。リベンジと考えていたらキャプテン蓮が足の甲を骨折したと言うのです。チームの要のキャッチャーが．．．今シーズンは終わったと思いました。しかし本人が出ると言います。その意気に感じて頼むぞと送り出しました。試合が始まり、ウエストは１、２回、２安打３四球、共に３塁までランナーを進めながら、２塁上死、３残塁無得点の拙攻、３回表いずれも四球出塁走者がパスボールと大稀のテキサスヒットで還り２点ＧＥＴ、４回には二死からコスモのタイムリーと連続エラー、颯大のタイムリー２点二塁打で一挙５点ＧＥＴして７−０、大井少年ファイターズは出塁しますが将吾のけん制で挟まれタッチアウトや蓮の盗塁刺殺で２塁を踏めません。予想外の５回コールドゲームとなりました。コールドリベンジはすご過ぎ！続いての準々決勝の坂戸ロイヤルズ戦は１ヶ月前の練習試合で２−２２の大敗の相手、将吾が大会規定で２回しか投げられなかったものの、逆転また逆転の壮絶な試合を展開しました。ただ９個のエラー、投手自責点ゼロでの敗戦、キャプテンのガッツに呼応して皆頑張りながら最後ボロが出ましたが、相手と同じ７安打を放って、負けないゾという攻めの気迫はアッパレでした。石川 蓮は主将として、捕手として頑張りました。４年生からレギュラーで、５年生時．４５９の高打率で期待されましたが、やはり主将の重責ゆえか、前半戦．３４５で折り返しながら後半急降下．２７２で終わりました。本塁打７本、打点３４、アッパレです。横山将吾は投打に大活躍、ふじみ野クラブのエースで４番を張りました。終盤のピッチングはすさまじいものでしたが、野球に必要なずるさイマイチでした。打率．３８３、本塁打は歴代２位の１２本、打点４７の三冠王でした。丸山大稀は５年生時．０５７の低打率、チーム随一の三振数、それが６年前半戦折り返し．３１４、おっ行けるか？最後は．２３６、でも盗塁王です。６年生平均打率．３０１、良く頑張った、皆良い子、ありがとう。