■第20回富士見親善学童野球大会
3月6日(日) 抽選会:14時(受付13時半)富士見市民総合体育館、参加費3,000円+登録名簿2部 【1回戦】3月20日
【1回戦免除2回戦】3月20日
【2回戦】3月26日(土)
【3回戦】3月27日
【準々決勝】4月2日
メダルGET!
惜しくも第3位!
閉会式の模様 入賞チーム整列 第3位表彰を受ける田口成キャプテン 毎日新聞社の楯授与・・・澤口聖 優秀選手表彰・・・松原寛太 松原寛太は投手として活躍、打でもサイクルヒットを記録 中央の最高殊勲選手当麻君は小柄ながらナイスピッチング、前所沢市長と関係あるのかな? 晴れの入賞行進 記念写真 まだ慣れていないのできちんと整列できていません 今後に備えて位置を決めておく必要有り メダルを胸に整列 ウエスト全員13名+入団予定者1名、メダルはまだ6個有るよ! 開会式の模様 ウエスト入場行進 南古谷レーダースに続いてウエストの入場、続くは嵐山ライナーズスポーツ少年団、和光リバーツインズ 最後尾の俊のみ揃ってませんが、まあしょうがないか...歩幅が違うからネ
[1回戦]3月20日(日) 14時02分〜4回コールド 富士見東中
[2回戦]3月26日(土) 13時〜 富士見第2運動公園B面C-3
戦況:相手はおなじみグリーンとホワイトのツートンカラーの強豪チーム、和光市と埼玉南部の連盟会長チームです。ウエストは近年負ける印象はありませんが、昨年の南部春季大会準々決勝のページをご覧下さい。「常に先行される苦しい展開、タイブレークの末、陽太のサヨナラヒットで勝ちました。勝因はエース侑宏と、それをリードした大和の頑張りです。何もタイブレークまでやらなくても、と思いましたが、まだまだ発展途上のウエストは、強いチームではないので、選手を叱咤激励して、なんとか勝ちました。タイブレークで勝つのと負けるのでは雲泥の差、天と地ほどの差なのです」と書いてあります。このページを改めて見直すと、今年のチームにもそのまま当てはまります。バッテリーのテンポ、呼吸、守備でのリラックスと緊張、打者の気力、投手を睨みつけて気迫を見せる、これができれば強いチームになります。昨年は前日のコールド負けを引き摺らず、和光リバーツインズに先行されてもすぐさま追い着き、タイブレークの末、サヨナラ勝ちという快心の勝利でした。チーム総合力では内山君など強力選手を揃えた和光リバーツインズのほうが上でしたが、「野球の試合は強いチームが勝つとは限らない」ものであり、気力で流れを持って来れば強いチームにも勝てるのです。ウエストと言うのは弱そうに見えるけれどこういうチームなんだということを南部大会で他のチームに印象付けました。 [3回戦]3月27日(日) 10時〜 富士見第2運動公園B面C-2
戦況:エース寛太がこの試合も9奪三振、これで今期始まって以来18イニングで29奪三振、ウエスト史上最多の奪三振記録を持っているお兄ちゃんの松原令児現ヘッドコーチを大きく上回るペースで三振奪取を続けています。相手もピッチャーゴロとかキャッチャーファウルフライとか、ピッチャーとキャッチャーとファーストが居ればいいんじゃないの?と冗談が出るほどのものすごいピッチングで、防御率1.53、なにしろ昨年5年生ながらあの若松ブルーウィングス6年生の強打線が打てなかったくらいです。西武選抜大会でBEST4まで進み、優勝した滑川野球スポーツ少年団との準決勝でも大会最高殊勲選手、最優秀投手の相手エースに投げ勝ちながら惜敗しましたが、当時の6年生エースが故障して投げられない中踏ん張ったこのピッチャーの力投の結果でした。したがって新6年となった今期、まだ春先ではなかなかこのピッチャーを打てる打者は居ません。では何故3点取られたか?実はヒットは2本しか打たれませんでしたが、いずれも1番原田選手でした。スラリと均整の取れた体で、ショートを守り、振りも唯一良い打者でした。第1打席は四球を選んで2盗、更に3盗図り、キャッチャー3塁送球、これを康平弾いて先制の1点を取られました。第2打席以降は、外野に深く守って後ろから来いと監督が指示した割には浅く、センターフライは斗空なら捕れるな、と思ったらバックの仕方が悪くて頭を越される2塁打、レフトフライは打った瞬間祐茉が前進して、慌ててバックして頭を越される2塁打、これでショートゴロ1塁悪送球の走者と四球出塁の走者が相次いでホームインした4回表の2点でした。祐茉は急造レフトなのでまだ飛球への勘が悪いみたいです。すなわち3失点は普段のウエストなら与えなかった点だったというわけです。ただ、寛太のピッチングを見たら、外野手も深く守れと言われても、余りバックしないのも頷けます。こういうところが、バッタバッタと三振をとるピッチャーのときの守りの難しさなのです。打たせてとるピッチャーだと、守備側の緊張感が持続するのです。一方攻撃面は8四球1死球頂いて、絶好調の4番ジョーなど3打席3四球、全く打たせてもらえませんでした。斗空は4打席すべて出塁、新5年生の幸也にもヒットが出て、新4年生の蓮が2打席連続ヒット、3打席目はサイン間違いでバントして、柚が2塁へ走らなかったためにヒットを損しました。新4年生がこれだけ頑張るというのはたいしたものです。この試合で新5年生のレギュラー争いは決着しました。お互いに投手の間合いが長く、試合進行が遅かったのが反省点です。ウエストはコールド勝ちしなければならない試合でしたが、塁上牽制アウトや、スタート悪いのに走って送球タッチアウトというまずい走塁が出ました。5回裏2死から祐茉、康平の連続ヒットで満塁となり、斗空四球押し出しで8-3、打席には寛太、初球狙えという指示通り打って強烈ピッチャー返し、目にも止まらぬとはこういう打球、ピッチャープレートに当たって大きく跳ね上がり、落ちてきたところが2塁ベース上、原田が捕ってベースを踏みランナー封殺、不運でした。抜けてればサヨナラコールド勝ちでした。ただ、打撃絶不調の寛太の、打棒復活を予感させる打球でした。 [準々決勝]4月2日(土) 11時23分〜 富士見第2運動公園B面C-2
戦況:ウエストは昨年南部春季大会準決勝で東野小レッズと当たりました。猛打爆発のチーム、強さからすれば相手がずっと上と思われましたが、「野球は強いチームが勝つとは限らない」スポーツです。ウエスト先制したものの、5回表に追いつかれ、7回表に逆転されましたが、その裏2死満塁と攻め、大和選んで押し出し同点、4番頼が特大場外大ファウルの後サードゴロでタイブレーク突入、無死満塁継続打順です。表の東野小レッズの攻撃、2連打で3点、なお無死2、3塁のピンチをウエスト守り切ってその裏、寛太空振り三振、祐茉セカンドフライで2アウト、しかし康平が指示通りジックリ見極めて四球選んで押し出し1点、聖にも「待て」、勝利目前の投手心理につけ込んで2連続押し出しで1点差、続くバッターは前の試合でサヨナラタイムリーの陽太、この試合、エラー出塁、レフトへライナーヒット、右中間ライナー2塁打、全打席出塁で、しかも何か持ってる、神様が乗り移っている打者、フルカウントまで見極めて、ピッチャー投げると同時にランナー一斉スタート、そしてズバッと−−−−ボール!!!四球押し出しで同点、こうなったら後攻め絶対有利、打席にはジョー、この日3打数2安打1四球、「満塁に弱いオトコ」の汚名返上の絶好機、しかし気力振り絞ったピッチャーに2ナッシングと追い込まれ、ヤッパリダメか?、しかし打って、行った〜〜〜〜〜、レフトオーバー、康平ホームイン、続いて聖も必死にホームへ、でもご苦労様、アナタはいいのよ、ジョーは1打点だけだったけれど、両チーム手に汗握る死闘でした。
[準決勝]4月9日(土) 富士見第2運動公園B面 8:50〜
戦況:新所沢ライノーズについてはあまり情報がありません。ただ、昔から所沢では強豪で鳴らしているチームです。近年は泉ホワイトイーグルスや椿峰少年野球、若狭ブルースカイなどが台頭してきていますが、新所沢ライノーズはいつも強い、というのが受けている印象です。6年生が十数人いると聞いていますから、それは強いでしょう。というより、そもそも学年別にチーム構成しているぐらいですから、4年生まで出さないとチームにならないウエストとは比べ物になりません。若松ブルーウィングスに完封勝ちした大井ブルーウィングスを16-1で一蹴し、水谷フェニックスに7-3、膝折宿ジャイアンツに7-0でコールド勝ちしていますから強いチームです。しかしどんな強い相手でも、上のような戦いができれば勝てます。「サイクルヒット」までは期待しませんが(^_^) ただ、いつも書きますが、「野球は強いチームが勝つとは限らない」スポーツです。ゆめゆめ油断はなりません。オイルが切れたら車は走らないのです。第74回埼玉南部春季大会で東野小レッズはウエストにコールド負けした後、和光レク広場に移動して五小ファイターズと戦い、9-1で5回コールド勝ち、AMの結果を引き摺らなかったというのは強いチームの証明です。得てして、ダブルの場合ショックで連敗することがあるのです。昨年のあの強い若松ブルーウィングスでさえ、東松山野球スポーツ少年団に敗れて午後の上福岡JFGにも敗れたぐらいです。したがって東野小レッズはたまたまそのときの相手が悪かっただけで、敗戦を忘れて頑張れる強さがあるのです。その南部大会でウエストは北原ウィングスに1回戦負けしているのです。南部大会準々決勝で三芳ホープはガッツナインに7回4-0で完封勝ち、ガッツナインは富士見市親善大会でワールドジュニアーズを24-6で破っていますが、そのワールドジュニアーズは7-6で三芳ホープにサヨナラ勝ちしているのです。つまり野球はそのときの相手次第と言うこともありますが、「野球は強いチームが勝つとは限らない」、流れを引き寄せたほうが勝つスポーツです。結局は相手がどうのこうのより、自分たち次第なのです。南部大会のスローガン「根智和」、根気=粘りや諦めない心、智恵=次のプレーに備える頭脳、和=チームワーク、大井ウエスト横森代表が常々おっしゃっている「野球は思いやり」ということ、ぴったりそのものです。 と書いておりましたが、結果は でした。上で書いた「野球は強いチームが勝つとは限らない」、流れを引き寄せたほうが勝つスポーツです。結局は相手がどうのこうのより、自分たち次第なのです、と書いたことがピッタリ的中してしまいました・・・悪いほうに。投の2枚看板が揃っていますから、先取点が鍵ですね。得点先行してピッチャーを楽にする展開に持ち込む、中押しして流れを渡さないことができるかどうかです。前の試合のように康平の先制パンチ、斗空の連続攻撃に期待しましょう、と書きましたが、康平の先制パンチがこの試合も出て、大活躍でしたが、残念です。 ジョーが先攻と言うのでジャンケン負けたのかと言ったら勝って先攻だと言います。「しまった」と後悔しました。準決勝、決勝は普通強豪チームが相手、守りの堅いチームならそうそう点がとれません。もつれたら後攻有利です、ジョーは4年生からレギュラーなのだから、それぐらい分かっているものだと思っていました。昨年のキャプテンも同じようなことがあって、冨士川監督が同じようなレベルの相手とやるときは後攻を取るんだゾと教え、以後はそうなりました。毎年キャプテンは変わりますから、「分かっているはず」なんて思い込んではいけないんですね。平山コーチが「なんで先攻取るんだ」とブツブツ言っていました。 1回表康平がレフトへライナーヒット、盗塁して、斗空が1ボール2ストライクから1球ファウル、ここで3バントを命じて見事成功、1死3塁と絶好のチャンスでクリーンアップ、寛太は3球ファウルして7球目、打って前進守備のセカンドが捕り本塁送球、康平憤死、これは相手の守りが上手かった。寛太はジョーの初球に2盗、ジョーが打って詰まってセンター横にポトリ、寛太2塁から一気にホームインして1点先行、行け行け聖、しかしファーストファウルフライでチェンジ。得点先行してピッチャーを楽にする展開に持ち込み、3回表に祐茉と康平の連続ヒットから寛太が打って2塁前へ、今度はセカンドのエラーを誘い祐茉ホームインして1点、ジョーへの初球寛太2盗敢行、捕手からの2塁送球がセンターへ抜けたのを見て康平ホームインして2点GET、中押しもして良い流れ、ジョーが寛太とのヒットエンドラン、行け行けの展開、ジョーがライナーでセンターへ、しかし正面、2塁送球、寛太戻れず併殺、これは惜しかった、負けると得てして「タラ、レバ」が出るものですが、これもそのひとつですね。直後の3回裏先頭打者1番四球の走者をワイルドピッチで返し、無安打で失点して流れをやや押し戻され、4回表、5回表と三者凡退が続く間に流れを向こうに渡してしまいました。5回裏1死から先ほど四球から無安打ホームインを許した1番にまたしても四球を与え、2番ピッチャーの当麻選手がレフト線2塁打して3-2、ヤバイ、1死2塁で打席には1回裏にライト線ポテンの2塁打を打っている3番浅田選手、このときもライトが右中間寄りに守っていて、寛太の球なら定位置で良いのにと思っていたら案の定ライン際に落ちて2塁打になりました。俊足ライトなら捕れた当たり、このときは続く4番に四球を与え、ダブルスチールで2死2、3塁のピンチでしたが、5番をズバッと見逃し三振に切って取って事無きを得ました。5回裏は3度目の打席、しかも流れが明らかに向こうに行って何か起きそうな場面です。足の速い走者が2塁に居て、打者は3番、こういうとき取る作戦は、そう、行け行けでヒットエンドランが来る可能性があります。さっきのようなことが無い様にライトを定位置やや後方と指示しました。ちょうど草が無くなっている場所のやや後ろです。そして、来た〜〜〜〜ヒットエンドラン、打球は真っ直ぐライトへ、ヨシ、イタダキ!と思いました。真正面ですから捕って2塁送球すれば一瞬にして併殺、チェンジです。ところが・・・ライトがつんのめってドテン、バッタリと地面に這いつくばってしまいました。笑い事ではありません、吉本や浅草の席では良く見るシーンですが、ここは富士見第2運動公園、草で足が滑ったのでしょう。当然背中の上を打球は通過、センターの斗空が必死に追って、何とか3塁打で止めましたが当麻選手ホームインして同点となりました。撃ち取ったと思ったピッチャーはマウンド上、ガックリです。「イカン、何とか流れを断ち切るために手を打たなければ」とつぶやいていたら選手が集まって何やら話しています。迎えた4番は当たっていません。打球が飛んできたらの守備の確認とピッチャーへの励ましでしょう。何とかここで切ればと願ったらセカンドゴロ、3塁ランナー突っ込む、ヨシ、もらった!本塁送球、コレはアウトだ!と思ったら送球が逸れて逆転されました。痛恨のタイムリーエラーです。それでも寛太は気力を奮い起こして、5番ピッチャーゴロ、6番は空振り三振に仕留めました。負けると得てして「タラ、レバ」が出るものだと前に書きましたが、こちらのヒットエンドランはセンター真正面で併殺、相手のヒットエンドランはライト真正面でズッコケ、いくら「タラ、レバ」と言ってもこれではあんまりです。こうなるともはや女神のイタズラとしか言い様がありません。「天は我を見放した」1902年(明治35年)八甲田山で、日本陸軍第8師団(弘前)青森歩兵第五聯隊の雪中行軍・・・死の彷徨の中で聯隊長の大尉がつぶやいたこの言葉に、力が抜けた兵士たちはバタバタと雪の中に倒れ込みました。210名中199名が死亡するという世界最大級の山岳遭難事故です。この雪中行軍で我が大叔父(オオオジ、祖父の弟)兼松も死亡しました。リーダーというのは、どんなときでも決して弱音を吐いてはいけないと言う点で、日本映画史上に残る名台詞(セリフ)と言われています。 逆転されて、普通はこのままズルズル行きそうなところです。6回表、斗空が打ってレフトフライ、寛太はサードゴロ、2死となりましたが、ジョーが打った当たりはフラフラと1塁、2塁、ライトの間へ、ファーストもセカンドも捕れずラッキーヒット、5番聖の2球目に2盗、しかし2ナッシング、3球目ファウル、聖の気迫がパスボールを呼び3進して2死3塁、次の球、聖がレフト線にガツンと打ってジョーを返して同点に持ち込みました。さすがに動揺したか当麻投手、ボークで2死2塁、更にナント3盗!足に地震があるのか?(自信とは思えないけれど) 熊本県の皆様には大地震、心よりお見舞い申し上げます。これが野球の流れ、勢いというものです。流れを引き戻して、ここで柚がガツンと一発打ってくれれば再逆転です。ウエストベンチ、「行くんだ!打て!」とウルサイ。ここで聖のような気力を見せてくれればカッコ良かったのですが...見逃し三振。「あ〜〜〜」と天を仰ぐウエストベンチ。6回裏7番からの攻撃、流れを変える意味でライトを交代、柊哉を出しました。四球で1人走者を出しましたが、1番打者をレフトフライに打ち取って6回終わり、時計を見たらまだ2分あります、7回はこちらが7番から、相手は2番からですから、逆転して何とか寛太に抑えてもらって勝とう、最悪でもタイブレークになれば今度はこっちの打順が有利だな...なんて考えていたら、本部席から「タイブレーク」のコール、「えっ、まだ時間あるよ」と監督が申し出るも、本部席の時計では時間だよとのこと。試合開始時、スコアラーは必ず時計を見ますが、プレーボールは8時49分でした。しかし途中で本部席から「8時50分試合開始」と伝えられました。アレ1分進んでるな、と思いました。6回終了時スコアラーの時計は10時18分でした。1分進んでるとしてもまだ1分あります。同点ですから普通はタイブレークではなく、7回に入ります。不思議でした。 こうなると先攻取ったことが悔やまれます。無死満塁、3塁ジョー、2塁聖、1塁柚、打席には7番新5年生の柊哉、走者も打者も○○です。○○は?ヒミツです。1ストライク後の2球目、コツンと転がしてジョーホームイン、見事なスクイズ、1死となりましたがこれで良いのです。打ったら併殺の恐れがあります。相手もこれで良いのです。無死満塁では1点やってもまずアウトを積み重ねることです。1死2、3塁で打席には蓮、6年生揃いの新所沢ライノーズに対して新4年生です。これまた1ストライク後の2球目、コツンと転がして、ピッチャー捕ってキャッチャーにトス、ところが捕手がポロリ、聖ホームインして蓮も1塁に生きました。これは野選ではありません、捕手のエラーです。願っても無いこと、ツキはまだ我に有り、と思いました。打席には祐茉、ここからはウエストが誇るつながる打線、大量点が期待できます。当然蓮2盗して1死2、3塁、祐茉は1-1から打ってセンター右へ、ヤッタ〜と思いました。抜けたと思って2、3塁のランナーはスタート、しかしセンターが追って追って地面に落ちる前にナイスキャッチ、3塁ランナーの柚は一心不乱に走って本塁を踏みました、ウエストベンチは「何してる、戻れ!」と絶叫しましたが本人はベンチへ戻ってきました。3塁手前まで来ていた蓮は、3塁コーチャーに言われて2塁へ戻ろうとしました。センターは捕球してから、悠然と2塁へ送球して、蓮が戻る前に、ショートがボールを受けて2塁ベースを踏み、スリーアウト、チェンジ、攻撃側も守備側もベンチへ戻りました。しかし、主審は本部席から来た田村稔審判副部長と吉田知央審判員と協議して3塁ランナー柚の生還を認めました。どうしてでしょう?これについては後述します↓↓↓ ともかく3点GET、タイブレークでは「微妙な点数」です。1得点でもウラを無失点で抑えれば勝てるし、7点取ったのにサヨナラ負けしたゲームも聞いたことがあります。3点と言うのは無死満塁では相手を無安打に抑えれば、内野ゴロの間にホームインされても、1アウトずつ積み上げて2点で抑えられますから、「微妙な点数」なのです。理想は内野フライか三振、いやなのは四死球とヒットとエラーです。相手は2番当麻選手から、イヤな打順です。ナント!ストレートの四球、最悪です。1点入ってなお無死満塁、3番浅田選手、ショートゴロ、ジョーが捕って本塁送球の構えの後、思い直して1塁送球してこれが悪送球で一気に同点となってしまいました。ホームゲッツーが取れるなら本塁送球で良いし、むしろそれが理想です。一瞬迷って、間に合わないと判断したのでしょう。迷った分体勢が悪くなってしまいました。4番はライト右への浅いフライ、柊哉の足なら大丈夫、タッチアップも無理だな、と思ったらナント、ポロリ。当麻選手ホームインしてサヨナラ、試合終了。誰を出してもダメなのか〜とため息が出ました。♪だってしょうがないじゃない♪和田アキ子のこの曲だけは書きたくなかった、♪アタシも弱いから と続きます。♪だってしょうがないじゃない ♪あなたもずるいから ♪ずっとこのままなんて ♪あかんと思うでしょう てなわけで、反省、帰って練習、練習だぁ〜〜〜〜 相手エース当麻選手は小さいながら無四球の素晴らしいピッチング、ウエストは6安打しましたが、寛太が3安打に抑えたものの8四球、これにエラーが絡んだら勝てません。選手は頑張ったし、ベンチも手は打ったし、それも的中したし、それほど反省するところはありませんが、結局はまだ新5年生、4年生が育成途上、オール6年の新所沢ライノーズに体力負けした形です。ただ冷静に考えたら、お互いの投手の投球内容を見れば勝てたら奇跡みたいな試合でした。バックのエラーを責める話ではありません。相撲じゃなくてベースボールでは勝てたなぁと思うだけに口惜しい... 【ルールブックの盲点】 上で書いた不思議なプレイについて解説します。タイブレーク表ウエストの攻撃、無死満塁7番打者からプレイ、柊哉スクイズ成功で1点入り、1死2、3塁から8番蓮、スクイズしてピッチャー捕ってキャッチャーへ送球しましたがポロリ、2点目入ってなお1死1、3塁から蓮2盗してまたも1死2、3塁の場面、祐茉の打球はセンター右へ、抜けたと思って2、3塁のランナーはスタート、しかしセンターが地面に落ちる前にナイスキャッチ、3塁ランナーの柚は一心不乱に走って本塁を踏みました、ウエストベンチは「何してる、戻れ!」と絶叫しましたが本人はベンチへ戻ってきました。3塁手前まで来ていた蓮は、3塁コーチャーに言われて2塁へ戻ろうとしました。センターは捕球してから、悠然と2塁へ送球して、蓮が戻る前に、ショートがボールを受けて2塁ベースを踏み、スリーアウト、チェンジ、攻撃側も守備側もベンチへ戻りました。しかし、主審は本部席とも話して3塁ランナー柚の生還を認めた場面です。試合終了後ウエストのコーチ連中で、この1点の件を話していました。この打球は1死2、3塁ですからセンターが捕球した時点で2アウト、2塁送球してランナーが戻れず3アウトですから、封殺プレーではないので、2塁で3アウトになる前に柚がホームインしたから得点が認められたわけです。しかし走者がリタッチできなかったアウトだから、得点は認められないはずだと言う人もいました。そこへ吉田審判員(富士見市)が通りかかり、ウエストのコーチたちが話しているのを耳にして説明してくれました。 それによると、公認野球規則7.10がこの場合の判断材料だと言うのです。これはランナーのアピールアウトに関する規則です。下記のように書いてあります。 次の場合、アピールがあれば、走者はアウトとなる。 (a) 飛球が捕えられた後、走者が再度の触塁(リタッチ)を果たす前に、身体あるいはその塁に触球された場合。 【原注】 ここでいう"リタッチ"とは、捕球後、塁に触れた状態から次塁へスタートすることをいう。 ・従って、塁の後方からスタートして、走りながら塁に触れて次塁へ進もうとするいわゆるフライングスタートは、正規なリタッチの方法ではない。 ・本条規定のアピールは、投手が打者へ次の一球を投じるまで、または、たとえ投球しなくてもその前にプレイをしたりプレイを企てるまでに行なわなければならない。 ・イニングの表または裏が終わったときのアピールは、守備側チームのプレーヤーが競技場を去るまでに行なわなければならない。 ・第三アウトが成立した後、ほかにアピールがあり、審判員が、そのアピールを支持した場合には、そのアピールアウトが、そのイニングにおける第三アウトとなる。 ・また、第三アウトがアピールによって成立した後でも、守備側チームは、このアウトよりもほかに有利なアピールプレイがあれば、その有利となるアピールアウトを選んで、先の第三アウトと置きかえることができる。 ・"守備側チームのプレーヤーが競技場を去る"とあるのは、投手および内野手が、ベンチまたはクラブハウスに向かうために、フェア地域を離れたことを意味する。 【7.10原注】 アピールするときに、投手がボークをした場合には、その消滅の基準となるプレイとみなされる。 アピールは言葉で表現されるか、審判員にアピールとわかる動作によって、その意図が明らかにされなければならない。プレーヤーがボールを手にして塁に何げなく立っても、アピールをしたことにはならない。アピールが行なわれているときは、ボールデッドではない。 【注二】 攻守交代の場合と試合終了の場合との区別なく、いずれの場合でも投手および内野手が、フェア地域を離れたときに、アピール権が消滅することとする。 アマチュア野球では、試合終了の場合に限って、両チームが本塁に整列したとき、アピール権は消滅することとする。 すなわち、タッチアップの際の離塁が早かったかどうかはアピールプレイですので、アピールがなければ得点は認められます。ホームインを認めさせないためには、ベンチに帰ろうとフェアゾーンを越す前に3塁ベースに触球してアピールする必要があった、ということです。もし守備側が、2塁で第三アウトをとったが、待てよ、3塁ランナーの生還を認められるとマズイと気付いて、3塁ベースに触球してアピールすれば得点は認められません。これは第四アウトであり、「第三アウトの置き換え」が認められるのです。 ***** 高校野球でもたて続けに同じ事例が発生 ***** 第94回全国高等学校野球選手権大会で、これと同じケースがあったそうです。2012年8月13日甲子園球場第二試合:済々黌高校(熊本)対鳴門高校(徳島)戦の7回裏において、野球漫画ドカベンに登場したルールブックの盲点が、ほぼそのままの形で再現されたのだそうです。これにより極めて稀な第4アウトの不成立による得点が、その前年の第83回選抜高等学校野球大会に続いて、2年連続で発生したのです。7回裏の済々黌の攻撃、1死1、3塁で打順は2番に回り、カウント2ボール1ストライクから一走とのエンドランを敢行してファウル。続く5球目も再び一走とのエンドランを試みて、これがショートライナーとなりました。この打球を好捕した遊撃手は、その後ゆっくり1塁へ送球し、スタートを切っていた1塁走者は帰塁できずアウトになりました。しかしこのとき遊撃手からの送球が1塁手に渡るより前に、3塁走者は本塁へ突入して本塁ベースを踏んでいました。ドカベンの愛読者なら“三塁走者アウトの置き換えのアピールをしなければ、得点が認められるぞ・・・?”と思った場面です。守っていた鳴門の選手たちは、誰も審判に声をかけることもなくベンチへ引き揚げてきました。一旦はスコアボード7回裏に0点が表示されましたが、主審が本塁を指差して3塁走者生還を認め、スコアボードに1点が表示されたのです。そして、主審がマイクを持って得点を認める旨の説明を行いました。 実はこの得点には伏線がありました。この試合の5回裏の済々黌の攻撃で、5回裏1死1、3塁となって打順が3番に回った場面の初球にエンドランを敢行してショートライナーとなり、遊撃手から1塁に転送されて1塁走者が戻れず併殺でチェンジになる場面がありました。このとき3塁ランナーはリタッチせず本塁へ向かって走り、遊撃手からの送球が1塁手に渡るのとほぼ同時に3塁走者が本塁を踏みましたが、生還は認められませんでした。済々黌の選手は主審に対して、アピールがないので3塁走者の得点が認められないのかと確認をしましたが、:主審の判断は送球のほうが先に1塁手に到達したため得点は認められないとの見解だったようです。相手はこのルールを知らないのではないかと確信して、済々黌側は7回裏に同じことを敢行したのです。 済々黌はこのような状況でアピールがなければ得点が認められることを想定して、3塁走者がわざとリタッチせず本塁へ突入するという練習をしていたのだそうです。スゴイ話ですね。ドカベンのルールブックの盲点を知っていたわけです。 2011年の第83回選抜高等学校野球大会2回戦・履正社(大阪)対九州学院(熊本)でも同じようなプレーがあり、九州学院が得点しました。同じ熊本県の済々黌は当然この試合を見ていたはずで、アピールが無ければ得点が認められることを知っていたのでしょう。 ***** 『ドカベン』で描かれた「ルールブックの盲点の1点」 ***** 水島新司の野球漫画『ドカベン』単行本35巻(文庫版では23巻)に「ルールブックの盲点の1点」と描かれたエピソードを紹介します。 夏の甲子園・神奈川県予選大会三回戦の、主人公達の明訓高校と好投手・不知火守を擁する白新高校との試合です。試合は0-0のまま延長戦に突入、10回表、明訓高校の攻撃、1死満塁で打者は微笑三太郎です。微笑はスクイズしましたが、投手前への小フライとなり、白新の投手・不知火がこれを飛びついて捕球して、微笑はアウトで2アウトとなりました。スタートを切っていた3塁走者・岩鬼正美はそのまま走り続け、リタッチしないまま本塁に滑り込みました。1塁走者の山田太郎は大きく離塁しており、不知火は迷わず1塁へ送球し、1塁手が一塁に触球し、山田はアウトでダブルプレイが成立しました。第3アウトが宣告されたので、白新高校ナインは全員ベンチに引き揚げました。このとき、第3アウトはフォースアウトではないため、第3アウト成立以前に成立した得点は有効です。岩鬼は第3アウト成立前に本塁に到達しているので、この走塁による得点は認められます。ただし、岩鬼は3塁へのリタッチを行っていないため、白新高校側は第3アウト成立後であっても審判員に対して岩鬼の離塁が早かったことをアピールし、岩鬼をアピールアウトにして第3アウトの置き換えを行うことで岩鬼の得点を無効にすることができました。しかし、得点が認められることに気付かなかった白新高校はこれを行わず、更に投手と内野手全員がファウルラインを越えてベンチへ引き揚げてしまったことでアピール権を喪失してしまったのです。よって、岩鬼の得点は認められ、明訓高校に1点が入りました。なお、試合はこの1点を守った明訓高校が1ー0で勝利しました、どんど晴れというストーリーでした。どんど晴れというのは岩手県の民話(昔話)の締めくくりの言葉で、メデタシ、メデタシというところでしょうか。 もしかして吉田知央審判員は『ドカベン』の愛読者?それは冗談として、実はこのルールは野球愛好家の間では結構知られた話のようです。インターネットで検索すると続々出て来ます。封殺プレーではないので、走者が3アウト前にホームインすれば得点は認められるのはその通りですが、リタッチはアピールプレーなので、第4アウトをアピールして第3アウトの置き換えを行うことも出来たのです。東入間学童野球連盟の審判員というのはさすがですね。改めて尊敬してしまいます。そしてまた、野球と言うのは大変頭を使うスポーツだということを改めて再認識しました。野球はバカではできません。「智」のスポーツです。小学生の皆さんは、是非少年野球で頭の良い子になってください。 もしかすると熊倉柚も『ドカベン』の愛読者だったのでしょうか?「野球を勉強しろ!」などと言ってしまって、ゴメンナサイ。 |