埼玉県東入間学童野球連盟 |
知 っ 得 |
少年野球のルールは知っているようでイザとなると判断に悩むこともあります。実際の例からピックアップしてみましょう。
また「こんな例があるよ」と教えてくれる方、メール下さい → メール
ただし、「こんな場合はどうなの?」というお問合せには答えられません。「歩くルールブック」ではないので(^-^)
走者の生還が認められるかどうか? ベース踏んでいないというアピールプレイで打者はアウトになるか? 打順間違いのアピールプレイ グローブを投げた場合は? 審判は石ころか? インターフェアとオブストラクションはどちらも妨害行為だがどう違うのだろう? 2013年からアマチュア内規に危険防止ルール追加 打球が走者に触れた場合 投手交代のルールについて ピンチヒッター:代打、ピンチランナー:代走も何故ピンチ? 振り逃げ…振らなくたって逃げられる? インフィールドフライとは? テイク1、2ベースとは? 反則打球とは? スリーフットレーンとスリーフィートライン
全軟連の適用ルール
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特にスコアラーの方に知って頂きたいことは別にまとめました → こちら(知っ得2)をご覧下さい。
☆ ☆ ☆ 走者の生還が認められるかどうか? ☆ ☆ ☆ 2死走者3塁のケースでバッター空振りした。この球を捕手が右へ大きく逸らし、打者はこれを見て1塁へ走った。サードランナーは猛然と走りホームイン、捕手は球を拾って1塁送球、間に合ってアウト。さてこの場合サードランナーの生還は認められるか?@パスボールの間にホームインしたのだから得点になるA振り逃げアウトだから打者走者は三振アウトで得点は認められない、さてどちらでしょう?答えはAです。これに限らず走者封殺の場合は生還認められず、タッチプレイの場合はタッチアウトになる前にホームインしたら得点になります。したがって振り逃げは一塁封殺なので得点にはなりません。2死で挟殺プレイの間にホームインした場合は、ランナーがタッチアウトになっても得点になります。 別の例ですが2死1、2塁でバッターが左中間へ打った、2塁ランナーホームイン、1塁ランナー3塁へ、打者もセカンド到達の2塁打、このとき2塁手がボールを受けてセカンドベースを踏み、審判に3塁ランナーが2塁を踏んでいないとアピールして審判これを認めて3塁ランナーはアウト、このとき既にホームインしたランナーの得点は?これも認められません。封殺プレイとなるからです。 |
☆ ☆ ☆ ベース踏んでいないというアピールプレイ ☆ ☆ ☆
2012年第84回センバツ高校野球第10日:4月1日第2試合=準々決勝、関東一(東京)−横浜(神奈川)戦で、横浜は2点を追う5回1死2、3塁、適時内野安打で1点取り、なお1、3塁でセーフティースクイズバント(記録は内野安打)、3塁走者がホームインしたかに見えた・・・右写真。1塁送球を指示して、本塁前方に立った関東一の捕手・松谷は、左の肩越しに本塁に駆け込むランナーの足元を注視し、3塁走者の右足がホームベースをわずかに越えて土を蹴るのが見えた。「爪先がホームベースの向こうに着いた。踏んでいない」。確信した松谷捕手は、3塁を狙った1塁走者をベースカバーに入って刺し、マウンドに戻ろうとする中村投手に大声で呼び掛けた。「ボールをよこせ」。本塁空過のアピールが球審に認められ、同点の生還は取り消された。「周囲に目を行き届かせるのがキャッチャーの役割。そう思って、日ごろ、見落としがないように寮の掃除にも注意を払ってきたことが、生かせた」と松谷は言った。素晴らしい。 |
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アピールプレイは、走者が進塁または帰塁する際に塁を踏み損ねた(空過した)場合、あるいは飛球が捕らえられた際にタッチアップを正しく行わなかった場合などに起こる。走者が正規に走塁を行っていないことに守備側が気づいた場合、野手はボールを持って、走者の身体または正規の走塁が行われなかった塁に触球し、審判員に分かるように動作や言葉でアピールする。審判員がこのアピールを認めた場合は、その走者はアウトになる。このようなアウトはアピールアウトと呼ばれる。審判員は、走者が正規の走塁を行っているかどうか常に確認する必要がある。しかし、走者が正規の走塁を行っていないことに気づいても、如何なる人に対してもそのことについての確認を求めたり注意を喚起したりしてはならない。守備側からアピールがなく次のプレイが1つでも行われたり、守備側の選手全員がファウルラインを越えたりした場合は、守備側のアピールする権利は失われ、その走塁や打撃は正当化されてしまう。 |
☆ ☆ ☆ 打順間違いのアピールプレイで打者はアウトになるか? ☆ ☆ ☆ 打順間違いというのは良くあることです。スコアラーが一番気づきやすいわけですが、スコアブックに気をとられて、ハッと気づいたとき既にプレイが始まっていたということがあります。自軍の打者であれ相手チームの打者であれ、申し出るべきではありますが、よくルールを知っている監督の場合にはわざとアピールしない場合があります。そのほうが有利と判断したのでしょう。展開を見て自軍に不利となったときにはじめてアピールするというケースがあります。また、審判員は、不正位打者が打席に立ったことに気付いても、何人にも注意を喚起してはならないことになっています。このケースは、野球規則6.07 打撃順に誤りがあった場合 というところに記載されています。 |
☆ ☆ ☆ グローブを投げた場合は?☆ ☆ ☆ レフト線ギリギリのヒットが打たれた。守備側レフト野手走って追いつかないのでグローブをボールに投げて当ててボールを止めてこれを捕球。走者サードを目指していたのでサードへ送球。サードで走者アウトとなる。この場合のあなたの判定は? 7.05 次の場合、各走者(打者走者を含む)は、アウトにされるおそれなく進塁することができる。
(a)略
(b)略
(c)三個の塁が与えられる場合 ── 野手が、グラブを故意に投げて、フェアボールに触れさせた場合。
この際はボールインプレイであるから、打者はアウトを賭して本塁に進んでもよい。 【注】 ここでいうフェアボールとは、野手がすでに触れていたかどうかを問わない。 |
☆ ☆ ☆ 審判は石ころか?☆ ☆ ☆ よく言われる言葉に『審判は石ころだと考えよう』というものがあります。たとえばランナー2塁のとき投手が牽制球を投げた。牽制に入ったショートがこのボールをグローブの先に当てたが捕りきれず、方向が変わって審判に当たりバックアップに回ったセカンド、センターの思惑とは違う方向へテンテンテン・・・、こういう場合はたまたま石があって送球の方向が変わったのと同じでしょうがないということになっております。ところが例えば左打者の強烈な打球が1塁を襲い、ファーストが捕れず審判に打球が当たった場合はその時点でボールデッドとなり打者にはヒットが与えられます。このように打球に関しては石ころではありません。 |
☆ ☆ ☆ インターフェアとオブストラクションはどちらも妨害行為だがどう違うのだろう? ☆ ☆ ☆ INTERFERENCE(インターフェアランス)は打撃妨害、守備妨害をさし、OBSTRUCTION (オブストラクション)は走塁妨害のことで、ボールを持っていない野手、またはボールを処理する行為をしていない野手が、走者の進塁を妨げた場合を言います。英語でインターフェアはじゃますること、オブストラクションは(道を)ふさぐことです。 たとえばランナーが2塁にいて、打者がショートゴロを打った。走者が3塁へ走り、そのボールを処理しようとしているショートとぶつかった。これは、守備妨害です。故意か否かは問題ではなく、結果として野手を避けなければ守備妨害になります。走者は守備妨害にならないように走るべきであり、守備側の権利をまず優先しています。したがってランナーに打球が当たっても守備妨害になります。ただし審判に打球が当たった場合はその時点でボールデッドとなり打者にはヒットが与えられます。審判は痛いよ(^-^)。審判は石ころだということが言われますがこれについては下記参照ください。 インターフェアがらみでもうひとつ。無死走者3塁で打者が打ったとき、捕球にいったキャッチャーのミットが、パットにふれてしまった。打撃妨害だが、打球はレフトフライになり@タッチアップした3塁走者がホームインしたときAタッチアップした3塁走者がホームでアウトになったときには、どのような判定になるのか?ルールというのは基本的に、不利をこうむったほうが利益を受けるようにできていますから、@のケースではタッチアップからホームインで1点得て1アウトランナー無しを選択してもいいし、打撃妨害を選択して無死1、3塁にしてもいい。その選択権は、攻撃側の監督にあります。では、Aの場合はどうか?もちろんダブルプレーにはなりません。3塁走者がアウトで、打撃妨害を受けた打者が1塁に生きるか?いや、インターフェアを受けた側が不利にならないようにするためには、妨害によるペナルティを得て、無死1、3塁となるのが正解です。ただしインターフェアがあっても決めつけるのは禁物。インターフェアと判定されずプレーが続行する可能性もありますから、気を抜かずに全力でプレーを続けなければなりません。 3塁に走者がいて、スクイズまたはホームスチールによって得点しようとしている時に打撃妨害があった場合は、便宜上投手にボークが課せられ、打者は1塁へ進み、3塁走者の生還が認められます。また、この時はボールデッドとなります。 打球が転がったあるいはフライになったとき野手と走者がぶつかった場合などは、インターフェアになる場合もオブストラクションになる場合もあります。普通守る側も必死に打球に追い付こうとしますし、走者は必死に次の塁をめざそうとします。走者は野手を避けなければならないとは言っても、捕れない打球を追った野手とぶつかった場合などは走塁妨害になります。審判が野手の動きを見て判断を下します。 |
2013年〜アマチュア内規に危険防止ルール追加 大阪桐蔭走者の峯本が神山捕手に体当たり、落球 |
第85回選抜高校野球大会第9日、大阪桐蔭−県岐阜商戦で、9回裏に2死1、2塁から福森の中前打で大阪桐蔭の2塁走者峯本がホームで待ち構える神山捕手に激突して吹っ飛ばしたプレーで捕手は落球しましたが、主審は守備妨害を宣告してランナーアウト、大阪桐蔭の負けが宣告されました。大阪桐蔭の西谷浩一監督は高野連から厳重注意処分を受けました。 |
☆ ☆ ☆ 打球が走者に触れた場合 ☆ ☆ ☆ 2007年11月の新人戦の試合で、1死2、3塁の場面で打球がサードゴロ、ところがこれをサード捕れず2塁ランナーが打球に当たり、ボールが3塁外のフェアゾーンの外へ、守備妨害で走者アウト、サードランナーホームイン認められず走者を戻して試合続行、打者がうちとられてゲームセットということがありました。試合続行の前に一悶着あり、攻撃側はサードがボールに触れて打球のコースが変わったために後ろを走る走者に当たったのだからインターフェアにはならないのではないかと抗議したが連盟審判4人で協議の結果認められなかったというケースがありました。 |
☆ ☆ ☆ 投手交代のルールについて ☆ ☆ ☆ 第8回東入間低学年大会の試合で投手交代について審判協議の場面がありました。一旦投手が野手に退き、代わった投手が打者を処理した後、再びマウンドに戻れるか?というものです。主審は審判を集めて協議し、本部席にも相談がありましたが、本部では以前阪神タイガースの遠山の例もあり、1ポイントで1塁手を務め、ふたたびマウンドに戻るパターンを見てもOKの意見が多かったものの、ルールブックを見てもそのものズバリの記述は無く、結局交代無しで続行しました。正解は「投手が一人以上の打者をセーフでもアウトでも処理すれば責任を果たしたことになる」ので、同じイニングであろうとも再びマウンドに戻れます。それならば打者毎に何度も同じピッチャーが出てきて良いかというとそうは行きません。公認野球規則3.03の原注「同一イニングでは、投手が1度ある守備位置についたら、再び投手になる以外他の守備位置に移ることはできないし、投手に戻ってから投手以外の守備位置に移ることもできない」となっています。したがって同じ回の中で一旦別の野手ポジションに退いた投手が再びマウンドに上がって、また投手交代をベンチが申し出た場合、この投手にはもはやベンチしか行く場所がありません。ただし同じイニングに2回ベンチからタイムがかかった場合には投手は交代しなければならず、その投手は同じイニングにはマウンドに戻れません。また交代した投手が交代したときの打者に対して投球を完結する前に別の投手に交代することはできません。これはプロ野球でも以前事例があり、投手交代が認められなかったことがあります。 |
☆ ☆ ☆ ピンチヒッター:代打…なぜチャンスヒッターと言わないのだろう?同様にピンチランナー:代走も? ☆ ☆ ☆ これすなわち「ピンチ」という言葉が一般に野球では「危機的状況」のことを指すので「ピンチに出てくる打者、アレ〜チャンスなのに?」という疑問です。思うに言葉はピンチでも意味は工具の「ペンチ」、すなわち「つまむ」ということでしょう。洗濯バサミをピンチと言うのはこの意味です。ペンチは日本語になって訛っているだけで同じ意味だと思います。すなわちこの場面で一番確率の良い打者、相手投手や打者の勝負強さなどを勘案してベンチからヒョイとつまみ出す打者のことを言うのだと解釈できます。 |
☆ ☆ ☆ 振り逃げ…振らなくたって逃げられる? ☆ ☆ ☆ スリーストライク目を捕手が正規に捕球できなかった場合には打者はアウトにならないので、この打者をアウトにするには、打者にタッチするか、1塁に送球しなければなりません。これより以前に、打者が1塁に行けばセーフとなります。ただし記録上は三振です。ただし振り逃げができるのは下記のケースのみ。 ところで2死満塁で振り逃げした場合、ボールを拾った捕手が本塁を踏めば3塁走者をアウトにできるのか?という疑問が出ますね?正解は「アウトにできる」です。 |
☆ ☆ ☆ インフィールドフライとは? ☆ ☆ ☆ 塁が詰まっている時に内野にフライが上がった場合は、インフィールドフライが宣告されて、捕球したか落球したかによらず打者はアウトとなります。故意に落球して併殺を狙えないようにしているわけです。ただしこれは難しいので整理してみましょう。 @インフィールドフライになる場合とは? ・無死または1死で、走者が1・2塁または満塁の時(1塁および1・3塁は適用外)。 巨人の桑田のようなうまい選手は小飛球をダッシュ良く追い付いてわざとショートバウンドで捕球して併殺をとることがありました。こういう場合と「故意落球」と判定される場合と両方ありますので要注意です。1塁に走者がいるときにフェアのフライまたはライナーをわざと落球した時は故意落球となります。一度地面に触れたものを捕球するのはOKです。 Aインフィールドフライはインプレイ(ボールデッドではない)…内野手が捕球したら帰塁の義務が生じるが、落球したら進塁して良い。 C逆にインフィールドフライと宣告された打球がファウルグランドから転がってフェアになった場合は?…ただのインフィールドフライです(^-^)。 ただし、あくまで主審が前に進み出て「インフィールドフライ!」と宣告した場合ですから、選手が勝手に「インフィールドフライ!」と叫んでもインフィールドフライにはなりませんよ。 |
☆ ☆ ☆ テイク1、2ベースとは? ☆ ☆ ☆ ランナー1、2塁で強烈なセカンドゴロ、グラブを弾いてテンテンテン、2塁ランナー3塁回った、ライトが拾って本塁へ投げた球がボールデッドとなって2塁走者ホームイン、審判の指示で1塁ランナーホームイン、打者走者は3塁へ進みました。テイク2ベースですが、ライトが捕って、送球したときに、1塁ランナーは2塁を回り、打者走者は1塁に達していたのでしょう。送球ボールデッドでテイク2ベースとはどういうことでしょう。公認野球規則の7.05(g)『安全進塁権』付記をご覧下さい。2個の塁が与えられる場合=送球が、ボールデッドとなる。審判員は2個の進塁を許すに当たって、次の定めに従う。すなわち、打球処理直後の内野手の最初のプレイに基づく悪送球であった場合は、ピッチャーの投球当時の各ランナーの位置、その他の場合は、悪送球が野手の手を離れたときの各ランナーの位置を基準として定める。 |
☆ ☆ ☆ 反則打球とは? ☆ ☆ ☆ 無死で、ランナーが一塁にいます。送リバントも予想される場面なので、ピッチャーは外角遠めにボールを投げました。案の定、バッターはバントをしかけます。ウエストしたタマになんとかバットを当ててファウルしましたが、このとき、右足が打席の外に出てしまいました。判定はどうなるでしょうか。 |
☆ ☆ ☆ スリーフットレーンとスリーフィートラインとは? ☆ ☆ ☆ スリーフットレーン、スリーフットラインとスリーフィートラインは別物でラインの意味合いが違います。スリーフット=3つの足、スリーフィート=3feet=1yard=36inches=0.9144m 3フィートラインは塁間を結んだラインの両側3ft(約90cmと覚えましょう)のところにある見えないラインでこのライン間の6ftが走者の走路となります。挟札プレーのときなどにこのラインより外に出たらアウト、というラインです。3フットラインは打者走者が一塁への送球の邪魔をしないようにこのラインの中を走りなさいというものです。特にバントなどで投捕間からの送球のときに打者走者がフェアゾーンを走っていると送球しづらいですよね。そのために送球の邪魔をしないように一塁へ向かうときはファールゾーンを走りなさいというものです。このラインが途中からなのは左打者なら最初からファールゾーンを走れますが右打者は最初はどうしてもフェアゾーンを走ります。そこでこのラインの手前まではフェアゾーンを走っていてもいいけどラインが引かれているところからは外を走りなさいというものです。 |
特にスコアラーの方に知って頂きたいことは別にまとめました → こちら(知っ得2)をご覧下さい。