大井ウエスト試合結果  


第58回埼玉南部春季大会 −−→大会の結果は埼玉南部少年野球連盟のホームページ

 [1回戦]3月23日(日) 14時52分  新座堀の内少年野球場

チーム

1

2

3

4

5

富士見ジュニアサンデー 0 1 0 1 0 2
大井ウエスト 0 5 5 0 X 10

勝利投手:上條 将希

戦況上條将希は力みの無いピッチングで2者連続三振、3番打者を投ゴロに仕留めて10球の上々の立ち上がり、ボールが1球しかなかったということは制球が良かったということだが、相手が積極的に振ってくれたこともリズムに乗れた要因。ウエストは前日の敗戦の反省に立ち、良くボールを見て、追い込まれたらくさい球はカットして相手が「いやだな〜」と思うような攻撃をしろと指示していた。そのため1番打者にキャプテン青木一也を配し、簡単にアウトにならないように布陣した。これが見事に成功、青木はファウルで粘り2-3から四球を選ぶ。西澤も2-2から空振り三振に倒れたが、ベンチの指示を忠実に守ろうとしているのが伝わって来た。遠藤も2-3まで持ち込んで四球、今最も期待できる打者だけに良い球が来て欲しかったが、選球眼が良いのも好打者の条件だ。1死2、3塁で4番上條、願っても無いチャンス、ところが2-2から空振り三振、5番飯田は3球目投ゴロで無得点、あ〜〜〜、まだ中軸に1本が出ない糞詰まり打線。2回表ジュニアサンデー4番三塚はサードゴロ、名取は華麗に裁く。続く5番に1-3から四球を与え、無警戒で初球2盗された。さらに6番ピッチャー前、迷わずアウトカウントを稼げば良いのに2塁ランナーを警戒して1塁投球が遅れるフィルダースチョイス、さらにランナーは3盗を企てる、湊がサード送球、名取ランナーを見たか、グローブに当てて後逸、1点先取されなおも1死3塁のピンチ、しかし7、8番を三振にとって1点で切り抜けた。つまらない点を与えるというのは、やはり四球の怖さとともに集中力の欠如の顕れ、まだ攻守両面で昨日の悪い面を引き摺っている。その裏動揺収まらぬ名取はベンチの指示を忘れたか、初球打って投ゴロ、1死。7番湊は4球目死球、前田の3球目に2盗、前田4年生とは思えぬ落ち着いた選球でストライクはカットし四球を選ぶ。ここで高橋がスクイズ成功、足が速くて1塁もセーフ、前田は一挙に3塁へ、同点に追いついたウエストは押せ押せ、青木の初球に高橋2盗して1-1からの3球目、仕事師青木一也きっちりスクイズを決め前田ホームイン、逆転だ、高橋、3塁を回って3-本間で一時停止したがなんとかホームイン、2ランとなった。2死走者無しとなったが、西澤四球を選ぶ、ヨシヨシベンチの指示を守っている。遠藤の初球で2盗、さあ期待の場面だ、遠藤は1-2から4連続ファウルで粘る、納豆打者だ。ピッチャー根負けして9球目四球としてしまった。この粘りが上條を勇気付けた。2球目にパスボールで西澤ホームイン、まだ2塁に遠藤がいる。2-2からファウルの後右中間に引っ張って見事なライナーの2塁打、これぞ4番というクリーンタイムリーヒット、ベンチが最も欲しかった場面だ。遠藤ホームインしてこの回5点目、9人目の打者飯田はアッサリ初球ショートゴロでチェンジ、しかし大逆転だ。3回上條は抜いた球を癸生川にレフトへヒットされたが無得点に抑え、3回裏また名取からの攻撃、今度は簡単に振らないがストライクをポンポンと取られて追い込まれ、「1球あれば打てる」とのベンチの声に応えて3球目、右中間への素晴らしい2塁打、塁上「走るぞ」の構えにピッチャ-が2塁牽制したがこれが外野へテンテンテン・・・これを見て3塁コーチャー手をグルグル回す、名取は一気に生還、湊が何もしないうちに一人でクルクルホームインしてしまった。前回に続き湊は死球、前田が四球、高橋の内野ゴロの間に湊ホームイン、青木センターへタイムリーヒットして前田ホームイン、西澤はファウルを6本打って粘りに粘る、この投球の間に青木は盗塁、暴投、パスボールでホームイン、結局西澤は11球も投げさせて四球を選び、相手から見れば典型的ないやな攻撃、まったくもってベンチの指示通りの攻撃をしてくれる。そして遠藤がセンター左へ快音を残してタイムリーを放ち西澤ホームイン、送球の間に3塁を狙った遠藤は2-3塁間に挟まれタッチアウトとなったが、上條が今度はセンター右へ3塁打、せっかくランナーが無くなってもまたピンチを迎える切れ目無い攻撃、いやなチームだと思っただろう、しかし切れ目は存在した。この日1回も2回も飯田でチェンジになっている、ベンチからチェンジの打者になるなよと言われていつに無く気合の入った飯田だったがこれが空回り、低目、本人はボールと思ったであろう球をストライクと言われて見逃し三振に倒れ、前代未聞の3打席連続チェンジ打者となってしまった。2ストライクを取られたらくさい球は手を出さなければならない。4回表4番三塚から、2-2から大きな当たり、なんとレフトのネットを越えるホームラン、これは天晴れ、ほめるしかない。5番にまたしても四球を与え、先程は1球目から走られている、今度はベンチの指示で牽制する、何度目かの牽制で引っかかった、タッチアウト!これで落ち着いた上條は、6番打者、代打の7番を連続三振に切って取る。4回裏は3回連続で名取が先頭打者、先発三塚は3回で100球も投げたので癸生川に投手交代、2-3から名取は選んで四球、先程きれいに2塁打を打っているのにチーム全体のいやらしい雰囲気が名取にまで伝染してしまった。これがチームワークというものである。2連続死球の湊は今度は見逃し三振に倒れ、前田が内野安打で1死2、3塁のチャンスになったが、スクイズサインで突っ込んだ名取は本塁憤死、「エッ?スクイズでしょう?」と納得行かない顔でベンチに引き上げて来た。高橋空振り三振で無得点、課題を残した。上條は5回表1死からこの日3人目の四球走者を出したが、サードゴロで2死、そして先程レフトへヒットしている癸生川はセンターに打ち上げる、この回から代わった内野は大きく手を上げてオーライ、がっちり掴んでゲームセット。サインミスや見逃し三振、四球(この日は5回で3個)の後の守り、次の試合ではこれら課題を克服してまた一回り成長してくれるだろう。強くなるチームは試合を重ねる度に反省点を乗り越えてどんどん強くなっていく、この日はこれまで名前の出た選手たちが攻守に活躍して大勝できた。次のガッツナイン戦も新たなウエストとなってまずはブロック優勝目指し、頑張ってくれることだろう。
[2回戦]3月30日(日) 8時55分  新座堀の内少年野球場

チーム

1

2

3

4

5

ガッツナイン 1 0 0 0 4 5
大井ウエスト 0 0 1 0 0 1

敗戦投手:上條 将希

戦況上條将希は好調に見えたが主審がものすごく厳しい。「何故ストライクじゃないの?」とベンチから見て首を傾げたくなる場面が何度もあった。両方に厳しい公平な判定なら納得できるが、スコアラーを16年もやっているけれども、この主審は少年野球とは思えないような審判であった。少年野球はより高度なレベルの野球よりも、野球少年育成のためによりワイドなストライクゾーンが一般的である。1番打者は4年生、2-3から四球、盗塁し、キャッチャーからの送球がセンターへ抜ける間に3塁へ、2番打者は見逃し三振にとったが、3番の左打者筒井主将が1-3から1塁前へ、サードランナー本塁へ突っ込む、飯田捕って本塁送球、セーフ!先取点を取られた。これは記録ではファーストの野選(フィールダースチョイス)になるが、これを「しょうがない」とするのは普通のチーム、強いチームは正面の内野ゴロはスクイズでない限り決してホームインを許さないもの、打球を判断しての素早い反応が必要だ。結局上條は4番、5番を連続見逃し三振で、この回の3アウトすべてを見逃し三振で奪った。1回裏ウエストは淡白な攻撃、青木レフトフライ、西澤空振り三振、遠藤投ゴロ、たったの9球で終わり、前試合(上記)の「いやらしい攻撃」は影を潜めた。2回表上條は6番、7番に連続死球で盗塁、暴投で無死2、3塁の大ピンチ、ここから8、9、1番を3連続空振り三振に切って取り、結局2回までアウトはすべて三振、しかし2回で42球、ウエストの守りの時間が長い。2回裏ウエストは上條0-1からショートフライ、飯田は2-0と追い込まれたが、球速の遅い投手の球を引っ掛けないように引き付けて反対側へ打てとのベンチの指示通りライト線の2塁打、しかし2、3塁間に挟まれタッチアウト。6番名取は1-0からサードゴロでこの回もたったの7球でチェンジ、こんな淡白な攻撃をしていては勝利の女神もそっぽを向いてしまいそう。3回表2番、投手の原田(5年生)は三遊間へ打って名取捕れず内野安打、3番先程打点を挙げている筒井主将がライト線にヒットして無死1、2塁、またしてもピンチだ。4番は2塁ゴロ、西澤捕ってショート青木へ、願っても無い4→6→3の併殺コース、ところが青木サードへ向かったランナーが気になったか、1塁へ投げない、これは凡プレー、キャプテンがこんなプレーをしていては勝利の女神は微笑んでくれない。2死3塁ならスクイズは無いから普通の守りで打者に集中してアウトを取れば良いが、少年野球ではこのケースは1死2、3塁を約束したようなもの、事実そうなった。こうなれば投手としては三振をとるしかない、攻撃側とすればスクイズ、強攻、なんでも有り、守備側はスクイズに備える前進守備、もし強打されればヒットの確率が高い。だが、上條の球ではヒットは難しい、スクイズをやったがダメ、そこでバントエンドランに切り替えたがそれでも芯で捕らえられない、結局バント3本ファウルでアウト、6番打者はファーストゴロでピンチを切り抜けた。ピンチの連続でベンチは冷や冷や、これだけ守れるのはウエストの守備能力が高いからだ。しかしまだ1点ビハインド、追いつき、勝ち越せと檄を飛ばす。これに応えて7番湊が0-1から三遊間に打つ、ショート筒井捕って遠投、しかし足が上回って安打、さすが主将の筒井は良い選手だ。さて8番前田、4年生なのにスタメンに入っているのには理由がある、4年生ながら好守で3割打者なのだ。しかも粘る打者である。この打席でもまずボールを見極め、2球目ストライクだったがバントの構えで湊の盗塁を助け、ファウル2本の後レフトへヒット、湊3塁へ進み前田も盗塁して無死2、3塁の絶好のチャンス、しかし湊が原田投手の牽制に引っ掛かって追い出され3-本間のランダウンプレー、前田はしょうがない3塁まで来る、湊なんとか逃げて3塁に戻る、前田は慌てて2塁へ戻る、相手守備陣は落ち着いていた、前田を追い込み、湊が本塁突入するのを見て本塁送球、キャッチャータッチしてアウト!前田は2塁のままの最悪のパターン、ガッツナインの守備は相当鍛えられている。ここで打者は高橋、1-1からサード前にうまく転がす、前田は3塁へ走る、サード捕って1塁送球、しかし高橋は左打者の上に足が速い、ゆうゆうセーフ、この間に非凡な前田は躊躇無く3塁を蹴ってホームを目指す、ファーストは本塁送球、セーフ!高橋はこれを見て2塁を陥れている、こういう攻撃を下位打線ができるのだからウエストは強いチームなのだ。同点に追いついてこうなれば流れは完全にウエストへ来た、押せ押せウエストの場面到来だ。青木狙い通りにライトへ打って、結果はライトゴロになったが高橋をサードへ進める、この場面、内野を抜けているのだから思い切って本塁突入して、ライトからの本塁送球を誘い、青木も生きる(普通ならヒットの当たりなのだ)、更にチャンスが続くというのが強いチームのパターンなのだが、サードコーチャーは何をやっているのか?西澤サードファウルフライ、上げたらダメだ。結局同点止まり。4回上條は7、8番に粘られながら湊がキャッチャーフライをガッチリアウトにしたことにも助けられて2死を奪ったが、悪い癖の2死からの打つ気の無い打者への四球、しかし湊が2盗を阻止してなんとか3人で片付けたが、この回も上條20球を投げ、4回ですでに77球だ。その裏ウエストは遠藤が見事にライトへライナーのヒットを放ち、ライトから1塁への悪送球で2塁に進み、またしても願っても無いチャンス、上條の打球はふらふらとショート後方へ上がる、これは遠藤も動けない、これがポトリとレフト前にテキサスとなって無死1、2塁、こうなると先程ライトへ2塁打を打っている飯田だが、送りだ、きっちり犠牲バントを決めて1死2、3塁、絶好のチャンス、名取の打席で原田投手はスクイズを警戒し執拗にサード牽制、慎重派遠藤は引っ掛からない、だがスクイズを見事に外されて遠藤憤死、上條も3塁へ進まない。何故?この場面でガツンと決められないのは申し訳ない、ベンチが悪かった。名取はファウルで粘って打ったがセカンド正面のライナーでウエスト無得点。5回表ガッツナインは1番からの攻撃、レフトフライで1死、2番原田はピッチャーフライ、これを片手捕りの雑なプレーで上條ポロリ、1塁送球したがセーフ、結果的にはこれが敗因だった。3番打者筒井、前2打席の打球を見て前田をライト線に寄せておくべきだったが迂闊だった。ガツーンと打たれてライト線を抜く、結果的にエンタイトル2塁打で1死2、3塁、点が入らず助かったが、4番打者に1-3から四球を与え満塁、ここはピンチだ、監督はタイムを取って内野に守りの指示を与える。おあつらえむきショートゴロ、ところがなんと青木捕ってサードを見て投げない、この場面、何も考えることはない、迷わず本塁送球、あわよくば6→2→3のホームゲッツーを狙う場面、1点勝ち越され、上條は冷静さを失ったか?6番に死球でこの回2点目、7番に代打、これは投ゴロで本封、2死、8番以下の下位打線はどうせ振っても当たらない、徹底的なウェイティングに来た。8番ストレートの四球で押し出し、もうダメだ、しかし監督は投手を代えない、9番打者にも0-2、やっと冨士川監督重い腰を上げた。102球を投げた上條に代えてピッチャー名取。ストライク、ボール、ストライクで2-3としたが、四球を与えて押し出し、この場合四球の記録は上條に与えられる(野球規則10.18(h)の(1)で、0-2、1-2、0-3、1-3、2-3のカウントで投手交代となった場合、四球の責任は前任投手にあると定められている。すなわち0-1とか1-0、1-1、2-1、2-0、2-2のカウントの場合は救援投手の責任になる。交代の場面で投手不利でないカウントでは救援投手が責任を持たなければならないのだ)。もちろん失点、自責点も上條に与えられる。打者一巡、1番打者をセカンドフライにとって長い守備が終わった。もはや時間切れ、4点ビハインドでは苦しい。湊ショートゴロ、前田ファーストゴロ、高橋ショートフライでゲームセット、この回たったの6球、原田投手は5回を47球でス〜イスイ、こんな投球滅多に見られない。相手の3安打に対し6安打を放ったウエスト、8三振を奪い、こちらは1三振、エラーはウエスト1個、相手は無し、大きく違うのは8与四死球に対し相手投手は無四死球、これだけだ。昨年11月11日の東入間新人戦の2回戦、大井ブルーウィングスを無安打に抑え、こちらは5安打を放ったにもかかわらず、7四死球を与え3-0で負けた試合が思い出された。野球はリズムと粘り、勝ち方に美しさなど無用だ。相手に点を与えない、いやらしく1点を取り、守りに守れば勝てる。派手に点を取れるのは相手がお粗末な場合だけ。三振なんか何個奪ってもアウトに違いは無い。この試合は反省するような試合ではなかった。負けた試合でこんなに長々と書いたのは、基本に忠実なプレーをしないチームは、秘めた力がどんなにあってもそれは実力ではないということ、選手の力を引き出せない我々ベンチスタッフが猛省しなければならないと思ったからである。