スコアラーの目2006                   澤 藤 隆 一

今年度は6年生が9人いた。33試合を戦い1914敗勝率575厘、残念ながら目標の20勝には到達できなかった。ひと言で言えば強いときと弱いときが極端なチームだった。南部、西部、東入間という大きな大会の成績が悪く、優勝すべき大井春季とライオンズ杯で優勝できなかった。それでも19勝まで行ったのは大井・三芳・上福岡リーグ戦と川合ランバー杯でまずまずの結果を残せたからである。

全試合出場は4人だが、怪我しても6年全員全試合ベンチ入りしたというのは近年に無い快挙である。松原令児は投げて打ってチームの主軸の役目を果たした。バックがもっと堅実だったら勝ち星はまだまだ増えていたはず、素晴らしい投手だった。完封3試合、中でも上福岡パワーズという強打のチームを零封、秋の上福岡イーグルス、若松ブルーウィングス、朝霞ストロングスなどの強豪を相手に堂々のピッチングをした。途中打撃不振に陥ったが、後半本領発揮し結局首位打者に。バッテリーを組んだ前田卓三は切り込み隊長として大活躍したが、後半急激に打撃不調となり、4割半ばを維持していた打率が急降下、三振しなかったのがするようになり、結局松原に追い越されたが、得点王、盗塁王として主将の役目を果たした。上條琢磨は不動の3番打者だったが打撃無冠に終わった。打つ瞬間に体が沈む癖があるためか?無冠ではあるが3割打者で3本塁打、三振が少なく四球を選び打点も盗塁も2番目、すなわちすべての面でトップではないがバランスがとれていた。走塁もうまかった。投手としては31敗、1完封、松原令児がいなかったらエースだったろう。櫻井健太は本塁打王、塁に出れば得意の足を生かしてホームに帰って来たが、残念ながら後の打線が弱かった。金子大樹は打点王、前にクリーンアップがいたからおいしい場面が多かった。犠打もTop、後半打率が落ちた。1塁手としてはランナーがいたときの足の構えが相撲のようで???阿部天はレフトで結構冷や冷やさせた。打撃では当初1割台で低迷したが、終盤やっと実力を発揮しだして、特に巨星クラブ(清瀬)戦では1ヒット、1本塁打の大活躍、打率を2割に載せた。板垣良幸は小さな体で打撃はやはり投手に力負けするケースが多く、バントが上手いので期待したが内野安打にするまでの足がなかった。それでもセカンド守備は堅実で、前年の三吉唯仁を見慣れた目には最初不足があったが、後半安定してベンチの期待に応えた。上野貴大は前半の西部大会までは思い切りの良い打撃でヒットが出たが、後半ベンチを暖めるようになった。やはりライト守備やバックアップのスピードの面で後輩に道をゆずってしまったが、休まずに出てきた努力はあっぱれであった。井上大河は終盤の守りから出たり、先発後交代させられて打撃機会は少なかった。守備はまあまあだったが、豪快な振り、塁に出てベンチをやきもきさせる走塁、口は災いのもとで、後半は次第に出番が少なくなった。

大井三芳上福岡リーグ戦準々決勝 20061123日(木)西原小 8581045

チーム

1

2

3

4

5

6

7

サドン

 大井ウエスト

0

0

0

1

0

0

0

1

0

 三芳ドリームズ

0

0

0

0

0

1

0

1

1×

敗戦投手:松原令児

戦況:昨年は第53回埼玉南部秋季大会準々決勝で和光四小ベアーズにサドンデスサヨナラ負けの口惜しい試合があった。今年度も同じような惜しい試合があった。三芳ドリームズとは必ずと言って良いほどサドンデスとなる大井ウエスト、「サドンなら任して」と言いたいところだが今回は負けた。残念、澤藤は葬式があり、1点リードの場面から途中で無念のリタイア、勝つだろうと思いながら後ろ髪がヒラヒラ〜〜〜。後から見たスコアブック、松原投手が1安打、2四球、11奪三振、これなら普通負ける訳ないのだが、5年生の酒井投手の前にクリーンアップに1本出なかったのが敗因。2打席目、四球の櫻井健太が2盗、3盗(捕手も投げられぬ素晴らしいスタート、これぞ櫻井真骨頂!)、金子のスクイズで先取点。ここまでは見たのだが・・・。完璧に抑えられていたドリームズは6回裏、四球の中野が2盗、パスボール、センターへのヒットで同点に追いついてサドンデス。ウエストは阿部からの打席、パターンとしては最高、9番に置いているのは伊達ではない。実は1番につなげるために置く期待の打者、ここからの打順は最高の巡り合わせなのである。2球目パスボール、金子突っ込んでタッチアウト。板垣、青木進塁して123塁からスクイズ、のはずが、サイン見逃しでサードランナータッチアウト、阿部は投ゴロで3アウト。なんと無死満塁からたった一人の打者の間に3アウトの珍プレー、まあまあ長い間にはこういうこともある。こうなると後攻め有利、空振り三振で1死とり、松原渾身のピッチング、迎える打者は中野、1-1からの3球目、スクイズでサヨナラ。あ〜〜〜、口惜しい。