大井ウエスト試合結果

 

ファイブタウン少年野球大会…2005年12月3日(土)

所沢市を中心に、それに隣接する川越市、大井町、三芳町、富士見市の各市町から代表チームを集め合計20チーム、5ブロックに分けて開催された第8回ファイブタウン少年野球大会が、12月3日(土)並木東小学校で開会式、他に3会場5面で行われた。1日で消化するため各ブロック毎1回戦2試合と決勝戦、3位決定戦の4試合を行う。大井町からは3チームが出場、大井ウエストは開会式の行われた並木東小学校ブロックA面が会場だった。試合時間は1時間30分、1回戦ウエストは力を付けた富士見ファイヤーズにリードされながらも松原令児3安打、冨士川文太の2ランホームラン2本で逆転勝ち、決勝戦では今年相性の悪い三芳ホープにいきなりドカンと打たれ、反撃するも常に先行され、最後まで逆転できると思いながらも時間切れ、1点差の敗退、公式戦最後の打者は三吉唯仁主将、ご苦労様でした。

[1回戦]9:03

チーム

1

2

3

4

5

6

7

 富士見ファイヤーズ 1 1 0 0 1 0 0 3

 大井ウエスト

0 0 2 0 2 1 × 5

 勝利投手:冨士川文太

戦況富士見ファイヤーズ先頭打者有山は粘る、粘る、ファウル5本、そして8球目、左中間真っ二つ、ホームラン。2回には7番白石センター前ヒット、センターゴロを狙った長谷川翼1塁悪送球でランナー2進、さらに投手の暴投で3進、続く秦のセンター前でランナーホームイン、しかし今度は長谷川翼1塁ストライク送球、湊バシッと捕ってアウト、見事なセンターゴロ完成。ウエストは1回裏上條が粘った末レフト前ライナーのヒット、冨士川四球でチャンスを迎えたが後続凡退した。3回裏松原令児センターへライナーのヒット、ここで4番冨士川が初球高く打ち上げた。予め深く守っていただけにレフトフライかと思ったら、レフトがバックバック、高く舞い上がった打球はどんどん伸びて行く。奥行き長いレフト後方フェンスまで行って2ランホームラン、同点に追いついた。5回ファイヤーズはまた1番有山から。右中間へのヒット、ショートゴロで2進、3番死球、4番セカンドゴロで2封、1塁ランナー盗塁して5番ファウルで粘られて四球、2死満塁、6番も1-3から四球で押し出し、また1点勝ち越された。しかし次打者を見逃しの3球三振にとってピンチを脱した。5回裏バッターは3番松原から。今度はセンターへゴロのヒット、ここで冨士川2-1からの5球目、打った瞬間ホームランとわかるものすごいライナーがレフトの頭を越えて行く。今シーズン一番の当たりではないかというとんでもない飛距離だったが、監督は「なんでフェンスまで行かないかナー!?」と言った。そりゃ無理だ。プロの選手でもなければそこまで飛ばない。逆転してルンルン冨士川投手、6、7回は共に8球で三者凡退にとりゲームセット。ちなみに6回裏はこの日のラッキーボーイ、石河拓椰がセンターへライナーのヒットで出塁、これで3打席とも出塁(1打席目はライトへ2塁打、2打席目はファーストフライエラーで出たがボーッとしていて牽制アウト)、三吉唯仁バントで送り、松原令児がこの日3本目のヒットを右中間に放って石河を迎え入れ、ダメを押した。

[決勝戦]14:23   

チーム

1

2

3

4

5

6

 三芳ホープ

0 3 1 0 0 0 4

 大井ウエスト

0 1 1 0 1 0 3

 敗戦投手:冨士川文太

戦況さあ6年生最後の公式試合、第1戦を見ていたら「何やってるの?」と思うようなホープの試合運び、楽勝だなと思った。しかし相性とは不思議なもの、練習試合で勝って臨んだ直後の南部大会では楽勝ムードから四球連発で逆転負け、三芳大井リーグ戦では大量リードされて敗色濃厚の場面から相手の自滅で逆転勝ち、他のチームにはそんなに強くないのにウエスト戦になるとのびのび野球となるチームだ。三芳1のドリームズに相性の良いウエストがホープにはなぜか面白い試合をやってしまう。この日連投だが最後の試合だから冨士川文太に投げさせる監督の決断、立ち上がりは8球で3者凡退、いいぞ、その調子だ。1回裏三吉力無いショートフライ、キャプテン鈴木は足も速い、守りがうまい、よく打つし肩が強い好選手、ここへ飛んだら終わりだ。上條は四球を選んで盗塁試みたがリード小さくスタートが悪かった。強肩田村捕手の送球が鈴木へ、タッチアウト。松原四球を選び捕逸で2進、冨士川レフトへクリーンヒットして盗塁、2死2、3塁、さあ市川だ、前の試合もノーヒット、しかし昨年のこの大会、レフトの守りで超ファインプレー、逆転優勝の立役者の打撃に期待した。1球ファウルを含む5球目、しかしピッチャーゴロ、あ〜、0点。ここで先制していたら勝っていただろう。チャンスの後にはピンチあり、4番投手の大槻を2-1と追い込んだが3球ボールが続いて四球、足の滅法速いランナーを出していやな予感、案の定2盗、3盗、2→5送球を上條捕れずランナーホームイン、先取点を取られた。5番3球三振の後6番鈴木主将も2ナッシング、1球ファウル後の4球目、コントロールが良くなった冨士川だがここは遊ぶか緩急つけるかの場面、1、2、3で投げた球が打ち気満々の打者のつぼにはまりセンターオーバーのホームラン、続く打者田村も1球ファウル後ライト左へヒット、8番3球三振、9番1-1から叩きつけた当たりはセカンド三吉の頭を越す。ところがこれをライト石河後逸して田村一挙ホームイン、この回3点目、1番打者は2-1から空振り三振でチェンジになった。体の大きくなった6年生はパワーがついているのでピッチングマシンのようにストライクを取ってくれば速球でも打てる。頭を使った投球をしなければ抑えられないということを如実に示す場面だった。その裏長谷川翼がライトへヒット、1塁悪送球で2塁に進んだ。斎田のセカンドゴロで3進、湊の投ゴロでホームイン、湊は打率は低いがこのような内野ゴロでランナーを返し打点を挙げるのが得意な選手。続く石河はファーストファウルフライでチェンジ、上げたらおしまいだ。3回表調子の悪い上條琢磨に代わり前田をサードへ送る。2番浦谷2-1からレフトへヒット、盗塁、1死後4番大槻、この打者にはストライクが入らない。やはりこれが4番の存在か?四球になりこのときランナー3盗、5番沢口どんな場面でも打つ。俊足1塁ランナー大槻2盗後に打てば良いものを初球サードゴロ、前田捕ってサードランナーを3本間に挟みタッチアウト。鈴木も初球サードゴロ、ランナー大槻前をよぎったため前田一瞬投げるタイミングが遅れ、1塁送球ややホーム寄り、鈴木は足が速い、気になったか湊、グローブに当てて後逸、大槻ホームイン。次打者田村も初球ライトフライ、石河ガッチリ捕ってチェンジ。ホープは積極的というか、何も考えずに振ってくるので頭の良い投手なら手玉に取れる打線と思われるが、皆体がデカイので当たれば飛ぶ。さて3回裏松原、冨士川の前にランナー貯めれば大量点のウエストパターン、先頭打者三吉の出塁に期待したがまたショートフライ。前田右中間に2塁打してチャンスを作ったが松原キャッチャーフライ、冨士川の打席2球目に前田3盗、だんだん走塁センスが磨かれてきた。1-3から冨士川四球、このボールをキャッチャー捕逸、これを見て前田突っ込みホームイン。冨士川2盗、暴投で3進、安心して見ていられるランナーだ。ここで期待の市川はショートゴロ、ここへ行ったらダメだ。4回以降は冨士川投手省エネピッチング、3人、3人、4人で料理する。流れは後攻めウエストに来た。4回裏長谷川はファーストフライ、斎田がサードゴロ、1塁手捕球ミスで2進、湊がバントで送り石河に期待したがショートフライ、だめだよ、上げては、しかもショートには!5回裏三吉今度は引っ張ってライトへヒット、ヨシ行けるぞ。本来なら走らせた後3塁へ送る場面だが捕手の強肩を見ているだけに冒険は避け前田が送りバントで進め3、4番に期待した。松原ピッチャーゴロ、あ〜、打たされた。三吉3進したが2アウト、冨士川初球強い当たりのサードゴロ、打球に負けて後逸、三吉ホームイン、冨士川2盗、3盗、強肩何するものぞ、投手のタイミングを把握しスタート良ければいかに強肩でも刺せるものではない。さてと市川4球目ピッチャーフライ、あ〜、この日1回松原3塁、冨士川2塁、3回冨士川3塁、5回冨士川3塁に置いてすべて凡退でチェンジ、市川で終わっている。この試合のポイントは5番打者にあった。市川が3回のチャンスのうち1回でも打ってくれていれば勝っていただろう。6回裏長谷川はストレートの四球で出た。5回から大槻投手は明らかにボールに精彩を欠き、限界と見たホープベンチは大槻をショートへ1→6、鈴木をキャッチャーへ6→2、田村をピッチャーへ2→1とローテーション、足の速い長谷川を走らせたがこれまた強肩鈴木がストライク送球で2塁タッチアウト、これはしょうがない。斎田も四球、湊はレフトへ流し打ちのヒットで1、2塁、時間が無い。5分前になったら次のイニングには入らない決まりだ。長い攻撃でも良いから逆転サヨナラを狙うか、思い切ってダブルスチールをかけてエラーを誘い、よしんばアウトになっても7回の攻防にかけるか?ベンチはハムレット!?冨士川監督、選手を信頼して前者に賭けた。この2年監督として選手たちと苦楽をともにしてきた。やってくれると信じなければやっていられない。イチかバチかのストイックな野球はしない。この試合の展開をここまでご覧になっておわかりのように、堅実でありながらここぞというときには強攻策で選手に賭ける。セコイ野球は嫌いだ。こういう戦い方をしていると相手チームも監督のカラーがわかってくる。少なくとも東入間の中ではこの2年間で大井ウエスト冨士川監督は名監督の一人として知られた存在になり、他チームからも一目置かれて挨拶される存在になった。貫禄十分の野球人らしい監督である。さて続きだ。石河前2打席凡退しているが、2球目キャッチャーファウルフライ、2アウト。三吉の打席、もうこの打者に期待するしかない。主将として1年間チームを引っ張ってきた。ファウルで粘る。2死2-3、投手が投げると同時に2塁斎田、1塁湊のランナースタートの場面の3回目、打球はショートへ上がる、守備のうまい大槻だ、万事休す。試合時間はあと6分、主審は「集合!」をコール、6年生の少年野球が終わった。この試合、ウエストは拙攻ではなかった。何度も何度も巡り来たチャンス、ものにできなかったが一生懸命やっての敗戦は致し方なし。今年一番のロング解説となったが、最後の試合だからグラウンドの片隅でふるえながら書いた。